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A.ランゲ&ゾーネ銀座ブティック10周年記念イベント・レポート



早いもので、2008年10月にオープンしたA.ランゲ&ゾーネ銀座ブティックが10年目を迎えた。

今回それを記念し、A.ランゲ&ゾーネの本国ドイツから時計ジャーナリスト、ギズベルト・ブルーナー氏を招き、クロノス日本版の広田編集長との対談イベントが開かれた。


ブルーナー氏といえば、A.ランゲ&ゾーネに限らず、高級機械式時計に関する数々の著作を上梓されており、ブランドの保有する歴史的資料やムーブメントなどを丹念に調べて時計を浮き彫りにしていくという、現代的な時計ジャーナリズムを確立した大先達であり、A.ランゲ&ゾーネの復興とその過程にリアルタイムで立ち会った数少ないジャーナリストのひとりでもある。


まさに生きる歴史であり、その頭脳たるや時計知識の塊のような方なので、ひとつの質問に対する答えがどんどん広がっていき、約1時間のトークショウは先生のほぼ独演会状態で、ドイツ・ウォッチ・インダストリーに関する興味深い話を拝聴することができた。

内容はA.ランゲ&ゾーネの「歴史」、「復興」、「マイルストーン(名作)」、「魅力」という4つのパートを予定していたようなのだが、2回取材させていただいたうち、一回目は「歴史」だけで40分以上を費やしてしまい、その反省を踏まえた二回目は「復興」からスタートしたものの、やはり「復興」で40分近くを費やしてしまい(笑)、なぜかヒゲゼンマイの製作法にも長く時間を割き、「マイルストーン」では、どうしても外せない「ランゲ1」「ダトグラフ」でほぼタイムアップ・・・。

おそらくこのトークの詳細は今回のイベントのパートナーを務めたクロノス日本版に掲載されると思うので、メディアの仁義としてそちらに譲りたい(笑)。

トーク終了後、金粉入りの日本酒で乾杯。ちなみにブルーナー先生は大の日本びいきで、ドイツの自宅では天ぷらを自作しちゃうほどの和食好き、時計好きであれば初対面であろうが、どんな質問にも笑顔で答えてくれるのだ、しかも延々と(笑)。
                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                           

また、すでに既報ではあるが、このブティック10周年を祝して発売されるアニヴァ―サリー・モデル、「ランゲ1・デイマティック銀座ブティック10thアニバーサリー・リミテッドエディション(世界限定20本・税別価格5,505,000円)」の、その実機も披露され、イベントに招かれたゲストたちの注目を集めていた。


●ゲストが持参したランゲとのヒストリカル・ショット①。
左から、「ランゲ1(ファーストモデル)」、今回の「10周年記念デイマティック」、10年前のブティック・オープン記念として製作された「ランゲ1・ムーンフェイズ"東京ブティックエディション”」



●ゲストが持参したランゲとのヒストリカル・ショット②。
「10周年記念デイマティック」と創業時の本社建物への移転を記念して作られた限定時計「ランゲ1A」



ヒストリカル・ショット③。ブルーナー先生が持参してくださったランゲ懐中の腕化時計と今年発表された「1815ウォルター・ランゲへのオマージュ」。ブルーナー先生のがオリジナルモデルで、スモセコとは別にクロノグラフがステップ運針するランゲが特許を取得した機能を搭載している。

裏もそっくり!

●トークショウ中にもこの2つの時計の興味深いエピソードがブルーナー先生によって語られた。




製作に2年を費やしたという10周年記念デイマティック。



おめでとうございました!

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by A-LS | 2018-02-27 11:18 | ランゲ&ゾーネ | Trackback | Comments(0)

SIHH2018 カルティエ・ブースのその"奥"へ

SIHH期間中、とあるVIPのゲストのお供として、あまたある展示ブースの中でも最大の大きさを占めるカルティエブースの、そのまた奥の方(一般のプレスパスでは入れないところ)を見せていただく機会があった。



新作ではあっても、なかなか目に触れることのないスゴイ限定時計や宝飾時計がそこかしこに陳列されていて、それらを、お供の隊列に遅れないよう急ぎ足で、撮影しながら、しかも時折、新作と歴史的ピースが入り混じって展示されていることもあるので、どれが新作なんだかよく把握もできないまま、お供としてVIPルームに入ってしまったので、仕様とか価格とか、よくわからんことも多いのだが、とりあえず写真だけでも掲載しよう。


「Crush」。手巻き。世界限定50本(限定番号入り)。




上の画像のように、展示スペースが空いているは商談中という証。
ちなみに、VIPルームには一度に3個まで展示品の持ち込みが可能。VIPはそれを手に取りじっくり吟味できる。別の時計を見たいときは、返却した分だけ入れ替られるというシステムなのだ。


「Tank」の新作より。手巻きPTケース、ともに100本限定(限定番号入)



テーブルクロックのコーナーもあり、いろいろなモデルがあった。


この辺で、他でも紹介されているシリーズ。
パンテール ドゥ カルティエ ウォッチ(PANTHÈRE DE CARTIER WATCH)。

3連まで腕に巻き付ける18Kブレス。

そして話題作がこちら。「サントス ドゥ カルティエ ウォッチ(SANTOS DE CARTIER WATCH)」。女性に優しくワンタッチでストラップの交換可能な独自のクイック・スイッチ方式を採用、さらにメタル・ブレスは特別な道具もなしに、1リンク単位で調整できる「スマートリンクシステム」(特許出願中)を発明。

TPOや服に合わせて誰でも気軽に色をかえられるので、アクセサリーとしての幅を大きく広げた新機軸モデルだ。
ケースはSS、SSとYGのコンビ、YGそしてPGの4素材を用意。ストラップはカーフレザー、アリゲーターなどの素材を使用した全17色のヴァリエーションがある。





このスケルトンを含め、新作は全24モデルにものぼる!


そして宝飾系、ハイジュエリー・ウォッチ。
ただまぁ、値段とか石のこととか、調べ切れてはおりませんが・・・・。




以前に話題になった、宝石が揺れるセッティングの新作。





そして最後は、カルティエのキイ・キャラクター、パンテールくんのオンパレードで〆させていただこう。








そして三次元へ。背中のくぼみ部分に時計が。
さらにハイジュエリー系。




そんなパンテールの中でも、群を抜いて驚かされたのがコレ、新作の「レヴェラシオン ドゥヌ パンテール(=RÉVÉLATION D'UNE PANTHÈRE)」だ。

「え、パンテールくん、いないじゃん」と、この画像だけではなんのこっちゃわからないだろうけど、写真では右上に集まって見える金色のつぶつぶが、摩訶不思議なことに。文字盤の中に"パンテールくん”のお顔を作り上げるのだ!

とりあえず、ここは動画で。






仕組みとしては、ビーズと呼ばれる900個の粒子が透明な管の中をゆっくりと降りて行くのだが、一気に降りてしまわないよう、文字盤側は特別に開発した液体でみたされているという。

37mm径手巻きキャリバー 430 MC搭載。赤、緑、黒の3色があるが、赤と緑は世界限定100本(限定番号入り)。
価格は¥12,420,000(税込)とのこと。


野心作はまだまだ続く・・・・。
え、ベゼルまでソレなの!!!


全柄パンテール!!!


今日はここまで!

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by A-LS | 2018-02-18 00:56 | 時計いろいろ | Trackback | Comments(0)

ヴァシュロン・コンスタンタン、進化し続けるオーヴァーシーズ、「デュアルタイム」と「エクストラフラット・パーペチュアルカレンダーPG」を発表


SIHH2018年新作
オーヴァーシーズ・デュアルタイム
オーヴァーシーズ・エクストラフラット・パーペチュアルカレンダー



ヴァシュロン・コンスタンタンのSIHH新作の中でも、特に注目度の高いオーヴァーシーズだが、今年は、pre-SIHH作品として、当サイトでもすでに紹介済みの「オーヴァーシーズ・デュアル・タイム」(https://watch-media-online.com/news/1085/)に加えて、「オーヴァーシーズ・エクストラフラット・パーペチュアルカレンダーPG」が発表されている。


まずは「オーヴァーシーズ・デュアルタイム」の実機画像と、プレスリリース(部分引用=青字部分)をどうぞ!






トラベルタイム 
トラベラー向けの「オーヴァーシーズ」コレクションは、その特徴的なデザインに加え、ユーザーにとっての使いやすさを考えて作った高級時計のエッセンスが隅々まで表現されています。

ヴァシュロン・コンスタンタンのシンボルマークのマルタ十字を思わせる6つの突起をもったベゼル、透明ラッカー仕上げの文字盤、ファセットを刻み蛍光塗料を施したゴールド製の針とインデックス、扱いやすさを重視した自社製ムーブメント、方位図のモチーフで装飾した22Kゴールド製ローター、工具不要で付け替えが可能なインターチェンジャブル・システムのブレスレット/ストラップなどが特徴の「オーヴァーシーズ」は、広く世界に開かれた現代のライフスタイルを具現化しています。



オーヴァーシーズ・デュアルタイム-キャリバー5110DT
「オーヴァーシーズ・デュアルタイム」には、ステンレススティール製ケースにブルーもしくはシルバートーンラッカー仕上げ文字盤を組み合わせたモデルと、18K(5N)ピンクゴールド製ケースにシルバートーン仕上げの文字盤を配したモデルがあり、エレガントな表情と同時に心地良さをもたらします。

その新しい自動巻き機械式ムーブメント、ヴァシュロン・コンスタンタンの自社製キャリバー5110 DTは、同軸の針によって2つのタイムゾーンが同時に読み取れる仕組みになっていて、メインの時針はユーザーが現在いる場所のローカルタイムを表示し、先端に三角の矢をあしらったもう一本の時針がリファレンスタイム(一般的に"ホームタイム"と呼ばれる時間)を示します。2つある12時間表示の調整は、いずれもリュウズを両方向に回して行え、デイ/ナイト表示をホームタイム用に設定し、ポインターデイト式の日付表示は、ローカルタイムに合わせます。
234個の部品から成り、振動数4Hz(毎時2万8800回振動)のムーブメントは、2個の香箱によって約60時間という余裕のパワーリザーブを実現します。また、このムーブメントを収める直径41mmのケースには150mの防水機能があります。ステンレススティール製ケースのモデルは、ポリッシュとサテン仕上げの半マルタ十字リンクを連ねたステンレススティール製ブレスレットと、コンフォートアジャスト・システムが備わります。

ブレスレットに加え、さらに文字盤のカラーに合わせた2本のストラップもセットになっており、それぞれに付け換えて使えるステンレススティール製フォールディングクラスプも付属します。18K(5N)ピンクゴールド製ケースには、アリゲーターとラバーストラップの2本がセットになっていて、やはり付け替えて使える18K(5N)ピンクゴールド製フォールディングクラスプが付属します。






続いて、「オーヴァーシーズ・エクストラフラット・パーペチュアルカレンダー‐ キャリバー1120 QP/1

このモデルは2016年にホワイトゴールドケースがブティック限定モデルとして発表されていたが、多くの熱望もあったようで、ついにPGケースのカタログ・アイテムとしての登場となった。



以下、ブレスリリースから引用(=青字部分)

18K(5N)ピンクゴールドで発表される「オーヴァーシーズ・エクストラフラット・パーペチュアルカレンダー」には、技術的に高度な複雑機能とともに、控えめな趣をもった独特の個性が表現されています。



このモデルに搭載されているヴァシュロン・コンスタンタンのキャリバー1120 QP/1は、ブランドの代名詞ともいうべきムーブメントで、パーペチュアルカレンダーとムーンフェイズ表示を併せ持つ機械式の自動巻きとしては、現在の時計市場で最薄の一つです。わずか4.05mmの空間に276個の部品を配置して、不規則なカレンダーを調整しながら2100年まで修正を不要とする複雑機構を組み込んだこのキャリバー1120 QP/1は、まさに小型化技術の快挙です。

振動数が2.5Hz(毎時1万9800回)、約40時間のパワーリザーブが備わるこの機械式ムーブメントは、時、分、パーペチュアルカレンダー(曜日、日付、月、48か月周期の閏年)、そしてムーンフェイズを表示します。



18K(5N)ピンクゴールド製の直径41.5mmのケースは、50mの防水性があり、透明なシルバートーンラッカー仕上げの文字盤には蛍光塗料を施したゴールド製の針とインデックスが配され、サファイアクリスタルの裏蓋からは、方位図モチーフの装飾が施された22Kゴールド製の自動巻きローターが鑑賞できます。また、時計にセットで付属する、付け替えが可能なダークブルーのアリゲーターとラバーの各ストラップと、18K(5N)ピンクゴールド製フォールディングクラスプを活用して、このモデルの洗練された個性をどこまでもシックに演出することができます。




【技術データ】
オーヴァーシーズ・エクストラフラット・パーペチュアルカレンダー


リファレンス・ナンバー :4300V/000R-B064
ジュネーブ・シール :取得
キャリバー・ナンバー :Cal. 1120 QP/1、ヴァシュロン・コンスタンタン自社開発・製造
駆動方式 :機械式自動巻き、22Kゴールド製オーヴァーシーズ・ローター
ムーブメント・サイズ: 直径29.6mm × 厚さ4.05mm
パワーリザーブ: 約40時間
振動数 :2.75Hz(毎時1万9800回振動)
部品数 :276
石数 :36
表示 :時、分、
永久カレンダー(曜日、日付、月、閏年)、ムーンフェイズ

ケース :18K(5N)ピンクゴールド、サファイアクリスタルのシースルーケースバック、磁気から保護する軟鉄製ケース・リング、ねじ込み式リュウズ

ケース・サイズ: 直径41.5mm × 厚さ8.1mm
防水機能 :5気圧(約50m)
文字盤 :透明なシルバートーンラッカー、サンバーストサテン仕上げ(ベース部)、ヴェルヴェット仕上げ(ミニッツトラック部)
白い蛍光塗料を施した18Kピンクゴールド製インデックス、時針、分針

ブレスレット/ストラップ:ブルーのミシシッピ・アリゲーターレザー、ブラックのヌバックにパンチング模様を施したライナー、手縫いサドルステッチ、ラージ・スクエア・スケール
2本目の付属ストラップ:ブルーのラバー
クラスプ :18K(5N)ピンクゴールド製プッシュボタン式トリプルフォールディングクラスプ、
ストラップの相互の換装が可能な特許取得のインターチェンジャブル・システム

<税抜予価>845万円
<入荷予定>2018年4月以降



【お問い合わせ】
Vacheron Constantin
0120-63-1755(フリーダイヤル)

その他、詳細は正規販売店もしくはオフィシャルサイトにて
www.vacheron-constantin.com
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by A-LS | 2018-02-15 11:04 | ヴァシュロンコンスタンタン | Trackback | Comments(0)

オーデマ ピゲ、SIHH2018新作の総て!~底知れぬ膨大な新作群を可能な限り実機でレポート

今年の(というか、「今年も」と言ったほうが正確なのだが)オーデマ ピゲのブランド・パワーにはすごいものがあり、圧倒的なヴォリュームの新作が発表されている。

そこでここでは、会場で行われたプレスカンファレンスと会場で配布されたプレスブックを参照しつつ、できるだけわかりやすいカテゴリー別に分類し、かつ、KIH氏blogに未掲載の新作モデルを中心に、可能な限り実機画像で整理していきたいと思う。

まずプレスブックの冒頭で自ら、『WITH MORE NEW WATCHES THAN EVER TO SHOW AT THIS YEAR’S SIHH ~2018 is fizzing with creative energy! (今年のSIHHでは今までにないほどの数の新作を発表~2018年は創造的なエネルギーで満ち溢れています!)』と明記するほど、自信たっぷりな宣言文から始まり、ブランドは、それら新作を以下のように分類して紹介していく。

①まだコンセプト段階だが、厚さわずか6.3mm、世界最薄の自動巻き永久カレンダーを搭載したロイヤル オーク RD#2。
②今年25周年というアニヴァーサリー・イヤーを迎えたロイヤル オーク・オフショアのカテゴリー。
③これは特に力を入れているように感じたレディース・ウォッチのカテゴリー。新しい素材や仕上げを採用したミレネリー、ダブルバランスホイールのオープンワーク、フライング・トゥールビヨンを搭載した女性用のロイヤル・オーク・コンセプト・モデルなど。
④メンズのフライング・トゥールビヨン
⑤クラシックの新解釈というスローガンのもとに、色、素材(異素材のミクスチャ―を含む)、加工、コントラストなどを、様々なリファレンスにおいて縦横無尽に組み合わせた、カラーと創造性に溢れた新作群。


まずは、カテゴリー①のロイヤル オーク RD#2からだが、これはKIH氏のblogでもたくさん扱われているので、重複を避けるため詳細に関してはそちらを参照していただきたい。
とりあえず画像を。

●41mm径のパーペチュアル・カレンダー。

●発明されたキャリバー5133搭載。上の画像(中央より右)に見える複雑に刻まれたギアによって、月末処理と閏年の処理を一枚のディスクで行うなど、目からウロコの発明を積み重ねて、自動巻きの永久カレンダーとしての世界最薄を実現。

まだ製品化されてはいないが、将来これのブラック・セラミックケース&ブレスとか出たらヤバイかも。


続いて、
ロイヤル オーク・オフショア25周年限定モデル
これもKIH氏blogほか、オーデマ ピゲからのニュースでも紹介済みなので、詳細は当該記事を参照されたい。
https://watch-media-online.com/news/1096/



●新作は45mmと径は大きめだが、思いのほか透け具合はよろしかった!

●25周年記念復刻モデル


また、「カモフラージュ」などのロイヤル オーク・オフショアのバリエーションとなる新作も、当然このカテゴリーに属するのだが・・・、

⑤の括りでも再登場するので、詳細はそこにまとめたい。



そして③のレディース・ウォッチのカテゴリー。
プレスカンファレンスでは、このカテゴリー部分にのみ、わざわざベナミアスCEOが登場。

「この10年、オーデマ ピゲのみならず、時計業界は男性のために時計を作ってきた。これは正当ではなかった」と、これまでの機械式時計=男性の趣味という方向性の変換を宣言。その結果のひとつとして、オーデマ ピゲのプロダクト・マネージャーには女性が起用されているのだということも明かしてくれた。このカテゴリーにおける重要な新作は3つだ。


・ロイヤル オーク ダブル バランスホイール・オープンワーク

これは2016年に41mm径で発表され、いまもなお注文が相次いでいるメンズ作品と同じキャリバーを使用しつつも、径を37mmという女性向きダウンサイジングしたもの。ピンクゴールド・ケースのモデルと、人気のフロステッド加工を施されたホワイトゴールド・ケースの2種が発表された。時計仕掛けに興味を覚えた女性が、直接的にその深淵を覗くことが出来る作品として、今年のコンセプトを最も象徴的に表現した作品と言えるのかもしれない。

●WGフロステッド・ゴールド



●ピンクゴールド・ケース

女性の腕をお借りしてのリストショット。

●どちらのケースも日本人の細腕にフィットすると感じた。

●41mm径モデルとの比較




・ロイヤルオーク コンセプト フライング・トゥールビヨン

ロイヤルオークコンセプトの16年の歴史の中で、初のレディースモデルであり、初のフライング・トゥールビヨンでもあるという、"初尽くし”の作品。モデルには2種類あり、38.5mmという理想的な径に、ひとつはブリリアントカット・ダイヤ、もうひとつにはバゲットカット・ダイヤがセッティングされている。
●バゲットダイヤ・セッティング



●ブリリアントカット・ダイヤ・セッティング


●ダイヤ装飾、文字盤部の高低差…ともかく凄すぎます。



レディース部門の最後のひとつは、ポーランド風メッシュ・ブレスや、MOPダイヤル、部分的なフロステッドゴールドなどをミクスチャしたミレネリーだ。
だがこれはすでにニュースとして紹介しているほか、https://watch-media-online.com/news/1126/
KIH氏blogにも詳しいので、実機はそちらを参照していただき、ここでは、ミラノ式(ミラネーゼ)とポーランド式という、2つのメッシュブレスの違いを説明しておこう。


ブレスの目が交差して双方向に「✕」字状に並ぶのがポーランド風。(ミラネーゼは同方向のコイルが縦方向にならぶ)。
これは、下の画像にあるのように、コイル状に細工された貴金属を編み上げていくからなのだ。当然、技術的にもポーランド式の方が難しいとされている。




次なるカテゴリー、④のメンズのロイヤルオーク コンセプト フライング・トゥールビヨン GMTも、KIH氏blogでトップに紹介されているので、ここではちょこっとの扱いで。

ベゼルはブラック・セラミックというコンテンポラリーな素材であり、文字盤デザインも非常にハイテックだ。
新しい世代へ向けた未来志向のタイムピースと言えるのかもしれない。


そして最後のカテゴリーへ!
「クラシックの新解釈」という名のもとに、色、素材(ミクスチャ―を含む)、加工法、コントラストなどを様々なリファレンスにおいて縦横無尽に組み合わせ、カラーと創造性に溢れた新作群を総称するカテゴリーなのだが、これが途方もない数なのである。

やはり25周年ということもあって、オフショアのバリエーションが多いようだが、まずはセラミックの大物!


ロイヤルオーク オフショア グランド コンプリカシオン
ROYAL OAK OFFSHORE GRANDE COMPLICATION

オーデマ ピゲが「グランドコンプリカシオン」を名乗るとき、それは、ミニッツリピーター、パーペチュアルカレンダー、クロノグラフ、スプリットセコンド・クロノグラフという複雑機構の全部乗せを意味する。
44 mmのロイヤルオーク オフショア で、ケースのみならず、プッシャー、リューズ、プッシャー・ガードなどにもセラミックが使われている。バリエーション違いとして、ブラックとホワイトの2色が発表されている。




ロイヤルオーク トゥールビヨン クロノグラフ オープンワーク
ROYAL OAK
TOURBILLON CHRONOGRAPH OPENWORKED

これもスゴイ!
ブラック・セラミック・ケース&ベゼルに、サファイアクリスタルを通して、香箱・テンプ・輪列・トゥールビヨンブリッジ・地板を可視化した、実に最近のAPらしい強力な作品。44mm。

ブラック・ラバ―ベルトのサイドにあしらわれたハイライトカラーには、グレー、ブルー、グリーン、ゴールドの4色があり、お好きな色を選ぶことが出来る。


ストラップ・カラー各色につき25本ずつという、希少な限定モデル。



ロイヤルオーク オフショア 自動巻きクロノグラフ
ROYAL OAK OFFSHORE
SELFWINDING CHRONOGRAPH

KIH氏のblogでは、ピンクゴールド・ケー&ブレスと、チタン・ケース&ブレス(2つともおそらくグレー・ダイヤル)と、カーキ&迷彩色ラバーの「カモフラージュ」が紹介されていたが、このカテゴリーでは、異素材を組み合わせて生まれるコントラストの愉しみを追求した結果なのか、新作のバリエーションは奥が深すぎて、ちょっとヤバイのである。種類が多すぎて、実機写真がないものも多いのだが、とりあえずプレスブック通りに紹介していくことにしよう。

まずKIH氏も掲載していた「カモフラージュ」。これは44mmでSSケースで、ベゼルとプッシュ・ボタンがグリーン・セラミック、さらには迷彩色とカーキ・グリーンのラバーベルトが純正という斬新なもの。




42mmのSSケースに、メガ・タペストリーのインディゴブルー文字盤、それに合わせてリューズ、プッシュボタン、ベゼルにブルーセラミックを配した鮮やかなオフショア。


42mmのチタンケース。メガ・タペストリーのグレー文字盤に合わせたグレーセラミックが、リューズ、プッシュボタン、ベゼルに使われている。



ロイヤルオーク オフショア ダイバー
ROYAL OAK OFFSHORE DIVER

18Kのピンクゴールド・ケースにチタン・ベゼル、リューズにグレーセラミックというプレシャス・メタルの特性をセンス良く配したスタイリッシュなダイバー。42mm径。




ロイヤルオーク トゥールビヨン エクストラ・シン
ROYAL OAK
TOURBILLON EXTRA-THIN

エクストラ・シンのトゥールビヨン。文字盤にサンバースト模様を採用。プラムカラー・ダイヤルなど3種が発売。41mm径。

ケースのヴァリエーションは右から、SS、ピンクゴールド・ケース、プラチナ+バゲットカット(グラデーション)サファイヤ。





ロイヤルオーク フロステッド・ゴールド
ROYAL OAK
FROSTED GOLD

人気のフロステッド・ゴールドを施した32mm(オートマチック)と、32mm(クォーツ)の2モデル。




ロイヤルオーク "JUMBO"エクストラシン
ROYAL OAK
“JUMBO” EXTRA-THIN

そしてそして、実はコレが一番注目を浴びている限定モデルだったりするロイヤルオーク"ジャンボ"エクストラシン。
15202がチタンケースにプラチナ・ベゼルという、実に「品」と「筋」のよいスタイルで登場。
あんまりにもカッコ良いので、コレばっか写真撮ってしまった(笑)。39mm。




プチタペストリー模様のスモークブルー・ダイヤル!
プラチナベゼルへの映り込みも美しい!! 世界限定250本。




ここまでかなりのボリュームを紹介してきたつもりが、それでもまだまだ終わりが見えないのが、今年のオーデマ ピゲの勢いの所以なのである!
ロイヤルオーク クロノグラフのプラチナケース+黒文字盤+PTブレス仕様という渋い作品や、カラフルな37mmのレディース・ロイヤルオーク オフショア クロノグラフ、ロイヤルオークの18Kケースにダイヤベゼルや、色とりどりのダイバーなど、カタログ・アイテムだけでも、まだまだ20種類以上あるのだ。







これに加え、各国のブティック限定など、あまり表に出てこないモデルなどもあったりするので、その全貌を掴むのはホントに困難かもしれない。
(あまり書けないが、日本限定でも超ド級のモデルが存在している! また、プレスブックには明記されていないが、実機の裏にはリミテッド・エディションと書かれたモデルなどもあったので、詳細は正規販売店もしくはブティックにお問い合わせください。)

冒頭で書いた、「オーデマ ピゲのブランド・パワーにはすごいものがある」という意味が、この圧倒的ヴォリュームのレポートで、かなり伝わったのではないだろうか。
だがしかし、これでもまだ一部にすぎないなのだ!

恐るべし、オーデマ ピゲ!!
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by A-LS | 2018-02-11 21:08 | 時計いろいろ | Trackback | Comments(0)

「ウォルター・ランゲへのオマージュ」ならびに、ランゲ・フレンズディナーに寄せて

ウォルター・ランゲ翁との突然のお別れから一年。
昨年の12月7日、会社にとっての大事な記念日に、A.ランゲ&ゾーネはそのオマージュ作品、「1815ウォルター・ランゲへのオマージュ」を発表し、今年のSIHHを迎えたのはすでに皆さんご存知のことと思うが、それにまつわる幾つかのお話しを、少しだけ語りたい。




YG、RG、WGそれぞれがA.ランゲ&ゾーネにちなむ異なった数の限定モデルとして発表された「1815ウォルター・ランゲへのオマージュ」だが、その3色とは別のSSケースの1本が、ウォルター翁が熱心だったチャリティー目的に使うため、オークションにかけられることになっている。


そのオークションの詳細が、今年1月16日の"ランゲ・フレンズ・ディナー”の席で発表された。
このフレンズ・ディナーというのも、ウォルター翁と浅からぬ因縁がある。
もともとは、A.ランゲ&ゾーネがSIHHに参加することになったばかりのまだ会社の草創期に、手弁当で毎年集まって来る熱心なユーザーたち(のちにその一部がLOGを名乗った)が、年一回の再会を楽しみつつ、手持ちのランゲ・ウォッチを撮影しあうなど、プライベートな食事会としてスタートしたと聞いている。時にウォルター翁が個人的に参加する年もあった。
しかしブランドが成長し名声が浸透するにつれ、年々参加希望者が増えてきたことや、VIPユーザーをアテンドする各国ランゲ支社の要望など諸々の事情によって、数年前からA.ランゲ&ゾーネ本社が統轄するようになり、ウォルター翁も交えてSIHHの2日目の夜に行われることが通例となった。
そして昨年、SIHH2日目は1月17日だった…。つまり、ランゲ・フレンズ・ディナーが行われる日の朝に、ウォルター翁が天に召されたのである。

●昨年のフレンズディナーのテーブルメニュー。17 January 2017という日付けが刻まれている。


今年、2018年の「ランゲ・フレンズ・ディナー」が開かれたのは1月16日、ちょうど一年の喪があける日に開かれる形となったわけだが、そこでちょっと洒落た趣向があった。
A.ランゲ&ゾーネはこのSIHHに合わせて、ウォルター・ランゲ翁の切手を作成していたのだが、



●ウォルター・ランゲ"記念”切手シートと、その切手を貼ったポストカード


この切手を貼ったポストカードとポストとがデイナー会場に用意されていて、その場で知人に宛てて葉書が投函できるようなサビースがあったのだ。
この切手料金からして日本向けの国際郵便は難しいと思い、1通だけウォルターお爺さま宛てのグリーティングメッセージを残したのだが、お爺さま、届いてますかぁ~!

さてこの葉書をよく見ると、「With horological greetings」というメッセージと、まさに「1815ウォルター・ランゲへのオマージュ」のSSケースのオークションピース、右にはA.ランゲ&ゾーネ社屋、そして左手にうっすらと、よく目を凝らさないと見えない図こそ、いまだ公開されていない「1815ウォルター・ランゲへのオマージュ」の輪列図のように見えるのだが、はていかに(笑)。

●ポストカードも部分拡大と実機の裏、位置をほぼ同じにして比較してみた。


この日のために用意されていたポストカードは他に2種あって、ひとつは今年の花形モデル「トリプル・スプリット」、そしてもうひとつがランゲ時計学校の選ばれた学生たちによるムーヴメント・コンペの最優秀作品のカード(このフレンズ・ディナーはその授賞式も兼ねておりました)。

●ランゲ時計学校の優秀作品(上)とトリプル・スプリット(下)のそれぞれのポストカード

でまぁ、当然と言いますか、残念と言いますか、一番人気があってすぐに品切れてしまったのは、「トリプルス・プリット」のカードであったのだった・・・。元のー数が違ったのかしら?

そしてランゲ・フレンズ・ディナーから、最後にもうひとつ。
各テーブルに置かれていたギフトがこれ。ポストカードと同じシートと「1815ウォルター・ランゲへのオマージュ」のチョコレート作品。

チョコレート色なので、ケース色は不明なのだが、自然とSS黒文字盤を連想してしまうのは仕方ない(笑)。そして個人的な話だが、コレはいまだ食せずに冷凍中である(笑)。

さて、そのピースユニーク、世界1本のSSケースの今後だが、この個体は有名なオークション会社フィリップスに託され、5月12日にジュネーヴでのオークションに出品され、その売り上げは「Children Action」に寄付されることになっている。

SIHH期間中、この時計はA.ランゲ&ゾーネ・ブースの奥の部屋に設置されたガラスケース内に展示されており、触れることは叶わなかったので、重量感やフィット感は全然わからなかったし、おそらく、オークションの終了後は目にすることすら叶わなくなると思われるので、ガラス越しであまり写りは良くないのだが、しばし実機写真を。









また、フィリップスがこのユニークピースをオークションで扱うことを報じた記事に、
https://www.phillips.com/article/28192077/phillips-to-offer-unique-a-lange-söhne-1815-homage-to-walter-lange-in-stainless-steel

おそらく最初で最後と思われる実機の接写写真が掲載されていたので、そちらもどうぞ。



貴金属ケースで47000ユーロという「1815ウォルター・ランゲへのオマージュ」だが、はたしてこのSSはケースは、如何ほどで落札されることになるのか。


この記事を書くにあたっていろいろと荷物をほじくり返していたら出てきたものや、今年戴いたものをおすそ分けしましょう。

①17 January 2017というウォルター翁の命日の日付けが刻まれている昨年のフレンズディナーのテーブルメニュー。
②ウォルター翁の切手を貼った今年のポストカード。
③2018年のコレクションブック。

①~③までのご希望のものを書いて、当記事のコメント欄から申し込んでください。
(まだ連絡先は残さないで結構です。素敵なコメントを残された方に、のちほど当方よりコメント返信の形でご連絡しますので、その後、連絡先や送り先を教えていただきます。)


なにとぞ宜しくお願い致します!



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by A-LS | 2018-02-04 00:24 | ランゲ&ゾーネ | Trackback | Comments(0)

リシャール・ミルが目立ち過ぎた件~タイ政界を揺るがす大騒動に!

リシャール・ミルといえば、あの独特なトノー・シェイプによって、かなり離れた位置からでも識別される確率が高いのはご存知の通りだが、そのことを発端として、いま、タイの政界を揺るがす一大騒動が巻き起こっている。

2014年の軍事クーデター以降、プラユット・チャンオチャ氏による軍事政権は暫定内閣を改造しながら維持されているが、昨年の11月24日にも5回目の内閣改造が行なわれ、12月4日に新内閣の閣僚の集合写真が撮影された。

ま、ここまでは何てことない話なのだが、屋外で行われたその撮影、生憎とたいへんに日差しが強い日だったようで、副首相兼国防相のプラウィット氏が思わず手で顔を覆ってしまったのが事の発端だった・・・。
その際に右手の袖口から非常に存在感のある時計がガッツリとのぞいて見える画像が、ネットを中心に広まったのである。


●著作権の関係で写真を掲載出来ないので、以下をクリックしていただくか
https://www.jiji.com/jc/p?id=20180118085715-0025940814
「プラウィット 高級時計」などの語句で画像検索していただければ、件の写真はすぐに見つかるはず。


という流れを受け、ネット民の間ではすぐに時計の特定が行われ、それがリシャール・ミルのRM 029であり、1000万円くらいする時計ということが判明する。
タイでは、閣僚に資産の申告義務があり、プラウィット副首相の2014年の申告では宝飾品や時計は一切所持していないことになっていた。
ということは、2014年以降に受け取った閣僚の俸給で時計を買ったことになるのだが、副首相とはいえどもそんなに高給取りではないので、「これは隠し資産ではないのか!?」と、国中が一気にざわつき始めたのである。


ネットでは、副首相の過去の写真から時計を特定して流布する動きが活発化。
下の記事は、リシャールミル発覚の2週間後に、3個目の着用時計のロレックスが特定されたことを報じるもの。
当時は、「借りていた友人の時計で、友人が亡くなって借りっぱなしになっている」と釈明していたのだが・・・。

副首相、3個目の高級腕時計写真がネットに投稿される
https://www.bangkokshuho.com/single-post/2017/12/18/thaipolitics1


その後も出るわ出るわ、続々と時計が特定され、下記リンクはついに9種類目が特定された頃の記事。

軍政ナンバー2に資産隠し疑惑=写真に未申告の超高級時計-タイ
https://www.jiji.com/jc/article?k=2017122600485&g=int


そして一カ月半が過ぎ、2014年以降の写真に写り込んでいた副首相着用時計の総計は、
なんと25個にも達したのである!


タイ副首相、未申告の高級時計25個所持? 友人から借りたと釈明
http://www.afpbb.com/articles/-/3159821


こちらが、時計特定の急先鋒のフェイスブック。
https://www.facebook.com/CSILA90210/posts/1611707708906948
ここを見れば、副首相のパテック・フィリップやロレックスなど個々のリファレンスと価値が、着用画像から解明されていく経過が時系列で解かる。


●画像を精査し、着用時期と価格の関係を表にあらわしたもの。(上記フェイスブックより)

ⒸCSI LA

2014年の就任から3年間、20本以上の高級時計を着用してきながら、なんの指摘もされなかったのに、リシャール・ミルを着けた途端にこの大騒ぎなのである・・・・。

参考までに、25本の内訳は以下の通りで、総額はタイ国内の時価で3950万バーツ(約1億3700万円)相当という。

・ロレックス11個
・パテックフィリップ8個
・リシャール・ミル3個
・オーデマ ピゲ2個
・A.ランゲ&ゾーネ1個(最初はJLCと特定されたが、後にA.ランゲ&ゾーネの1815クロノグラフと訂正された)


とまぁ、実はなかなかに趣味は良いのである(笑)。



ちなみに軍事政権のプラユット首相は、「自分はセイコーだ」と報道陣に実機を見せているそう。
われらがジャパンブランド、庶民時計の鑑として、タイで思わぬ脚光を浴びている。


ここから続報である。
この資産隠し疑惑に関連して、タイの国立開発行政研究院が世論調査を実施した。内容は、「あなたは友人に高額な時計を貸したことがありますか?」「副首相の弁明を信じますか?」など、まぁ国民感情からすればかなり厳しい数字が予想できる内容だったのだが、その結果が、同研究所の学長の指示で非公表となったのだ。
そのため、この世論調査の責任者が1月29日に抗議の辞表を提出し、さらなる混乱が広がっている。
https://www.asahi.com/articles/ASL1Y4V5GL1YUHBI014.html?ref=yahoo

非公表の理由は、「現在、国家汚職防止委員会が調査中のため」とされている。


この副首相、記者団に「高級腕時計は全て借り物で、既に返した」と釈明しているというが、
さて、どういう結末に至ることやら???


ああ~副首相とは一度OFF会したかったぜ(笑)!
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by A-LS | 2018-02-03 07:55 | リシャール・ミル | Trackback | Comments(0)

リシャール・ミル、エクストリーム・ウォッチの系譜に新たなる1本、RM53-01の究極!!



結局、ハイエンドを模索する時計愛好家の多くは、究極を探しているのだと思う。
仕上げの究極、素材の究極、計測の究極、軽量化の究極、工芸の究極・・・・どちらを好むかは個々の性癖のように千差万別だが(笑)、今年はどんな工夫の究極が誕生したのか、それをいち早くこの目で見たく、わざわざ飛行機に乗りスイスの、それも真冬のジュネーヴに、いそいそと足を運ぶことになるのだ。
もう一度言う、旧作の色違いのダイヤルやケースが見たいのではなく、エクストリーム・インベンションを内蔵した新作の有無、つまりは時計作りに対するブランドの、姿勢そのものを見にいくのだ!

心ある高級機械式時計ブランドは、その究極を30~50mmのケースの中に実現する。ブランドそれぞれ切り口・方向性は全然異なれども、超一流の行きつくところ・目指すものは、いつも究極に他ならない。
その意味で、今年のSIHH2018におけるNo.1エクストリームは、リシャール・ミルRM 53-01、間違いなくコレだ。

プレスリリースを含む基本部分は、カミネさんのショップニュースですでにフォローしていただいているので、その部分については甘えさせていただき、ここでは実機写真やインプレッション、そしてこのピースのエクストリーム・インベンションを中心に書いていきたい。

この時計RM 53-01は、ポロ選手のために作られた。
ちなみに1936年のベルリン大会までポロはオリンピック競技であったし、みんな知っているポロ・シャツも、このスポーツから生まれたとはいうものの。。。しかし考えてみてほしい、全世界人口のおそらく99.9%はポロ選手ではない。ゴルフ人口よりも遥かに少ない。
なのに、リシーャル・ミルのSIHH2018の新作メンズ・ウォッチは、これだけ。


しかも限定数は30本。リシャール・ミルの現在の顧客数を考えると、このマーケティングすら究極的にどうかしてる(笑)!

ま、ひとまず落ち着いて、この時計の成り立ちから始めよう。

2012年、リシャール・ミルはとあるパーティで出逢い、意気投合したポロのスーパー・プレイヤー、パブロ・マクドナウとともに開発した1本の時計を発表する。RM053の誕生である。

●RM 053を着用するパブロ・マクドナウ。風防を鎧のようなガードを覆っていることがわかる。

あまり知られていないが、ポロほど激しくて危険なスポーツはまずないだろう。
フットボールの約9倍、270mx150mの広さのフィールドで、騎乗しながらマレットというスティック状の用具で球を打ちあうのだが、その木製の球はおよそ時速230キロ。球が直に当たればまず大怪我だ。それだけではなく、選手同士の接触もあり、もし落馬した際には時速60キロで疾走する馬に蹴られたり踏まれたりもする、さらに、相手が振り上げたマレットからの打撃は5000G! それを体に食らえば骨折必至だし、最悪、死と隣り合わせともいうべき競技なのだ。

そのためにポロ用に作られた初号機RM053は鎧のようなチタン・カーバイト製ケース(スチールの倍の強度を持つ)で覆われ、実際、『パブロを手首の怪我から数多く救った点からも、優れた解決法だったと言えるでしょう。しかしムーブメントのほとんどが隠れています。(RM 53-01オフィシャルブレスブックより引用)』

●このようなシーンが当たり前に起こるポロ競技


『パブロ自身、ほとんど全ての骨を一度は骨折しており、彼の体はジグソーパズルと言って良い状態です。このことを踏まえて、リシャールが開発チームに出したリクエストは「防弾」、そして「ムーブメントが見える事でした。(RM 53-01オフィシャルブレスブックより)』

●SIHHでのリシャール・ミルのブース壁面展示の一部。RM 53-01のブリッジ画像と交互に展示されているのはパブロが頭蓋骨に瀕死の重傷を受けた際のレントゲン写真だ。


ムーブメントが見えるようにという、RM 53-01の最初の課題は、鎧のように頑丈だったチタン・カーバイト製ケースに代わる、マレットの5000Gの打撃に耐えるサファイアクリスタルの改良であった。

リシャール・ミルの技術チームは、多額の研究費を投入して、ついに"破壊不能”なサファイアクリスタルの開発に成功した。これは自動車業界のフロントガラスの技術からインスパイアされたもので、両面を鏡面に磨き上げた2枚のガラスをポリビニールで張り合わせ、透明性と強度を兼ね備えた厚さ僅か2.4mmの防御ガラス、ラミネート式サファイアクリスタル(特許申請済)を生み出したのだ。

実際、4.5㎏の振り子衝撃試験でも傷ひとつ付かず、マレットによる5000Gの打刻実験もクリア。万一、1枚目のガラスにひびが入っても挟まれたポリビニールによって絶対に飛散せず、ましてやムーブメント内に破片が落ちることは有り得ず、ムーブを完全に保護するという結果を得ている。
この新しいサファイアクリスタルは、塊から組み立てに至るまでの工程に、リシャール・ミルで通常使われていたものの10倍ものコストがかかるが、新世代のサファイアクリスタル・ガラスとしてリシャール・ミルのスポーツ・ウォッチに革新的な新境地をもたらすことだろう!


●今回のSIHH、リシャール・ミル・ブース内の53-01の展示ケースにひび割れたようなデザインが採用されているのは、"ヒビが入っても絶対に割れない”というイメージを視覚化したもの。粉砕骨折で"割れた”頭蓋骨のレントゲン写真、”割れない”風防、談笑するリシャール・ミル氏。


この割れないサファイアクリスタルは、それに見合った軽量性と安定性と強度を満たした素材、カーボンTPTのケースとの組み合わせによって、妥協を許さない強度を獲得したばかりでなく、究極とエレガントをも手に入れたのである。



ちなみに、このRM 53-01は光量とその当たり方によって、黒かったり金色だったり、様々な風合いを見せてくれる。
●同じ写真を画像ソフトで光量を変えて見たサンプル。






しかしだ、RM53-01の究極は、ラミネート式サファイアクリスタルだけではまだまだ不十分だった。

RM53-01はトゥールビヨンなのだ! 絶えず振動にさらされるポロ競技でのトゥールビヨン・ウォッチの開発にも新たな究極が必要だった。サスペンション式ムーブメントの最進化形の開発である。
これもオフィシャル・プレスブックから引用する。

『馬に乗ることによって継続的に受ける振動、馬上から全力で振られるマレットの動き、従来のトゥールビヨンではこれらに耐えられる可能性は皆無でしょう。RM53-01は、機械式時計にとって悪夢と言えるこれらの問題を克服しています。そしてこれまでのモデル以上に、最先端の素材とテクノロジーを駆使しています。全体がポロ競技に耐え得るように作られ、さらにケーブルを使ったサスペンション式ムーブメントは大幅に進化しています。

最先端エンジニアリングにインスパイアされたケーブルサスペンション構造と立体的な造形は、グレード5チタン製の地板を2枚使用するという、時計界でも珍しい方式を生み出しました。まず「周辺」の地板はケースに固定され、ケーブルサスペンション構造を支えています。そして輪列や手巻き構造などを搭載する「中央」の地板は、ケーブルを介して「周辺」の地板に吊るされています。(中略)ムーブメント組み立てを担当するウォッチメーカーは、直径わずか0.27mmのケーブルのテンションを調整します。ムーブメントにある10個のプーリーはテンションを均一に保ち、全体のバランスを取っています。さらに5000Gを超える衝撃にも耐えられます。スケルトナイズされたムーブメントとその構造は、リシャール・ミルの特徴でもあります。
「建築的構造が特徴のRM012と同じ発想です」。リシャールはさらに説明を続けます。「今回は耐性と軽量性を兼ね備えたボリューム感のあるムーブメントを求めていました。過酷な環境においても見やすいことも重要です。(RM53-01オフィシャルブレスブックより)』

リシャール・ミルの究極の中でも、特に前代未聞のコンセプトとして大きな話題を呼んだサスペンション式ムーブメントは、2013年のRM27-01、ラファエル・ナダルだった。ストラップを含めても僅か18.83gという世界最軽量のトゥールビヨン・ウォッチであった。
「このモデルは技術・美観の両面において、まさしく偉業と呼べるものです。ケーブルで吊るすことで技術的に改善されただけでなく、何よりも衝撃への耐性が大幅にアップしました(リシャール・ミル)」
この原理は橋梁の建設から応用されたもので、0.35mmのスチールケーブル4本でムーブメントを吊っていた。ケーブルのテンションを、3時と9時位置のにあるテンショナー機構と、ムーブメントの4隅にある橋塔のようなプーリーの組み合わせで調整するものであった。
●RM 27-01のケーブルとテンショナー機構


つづいて、2014年に発表されたRM56-02はケース全体がサファイア製で、ケースから透けて見えるトゥールビヨン・ムーブメントはまるで宙に浮かんでいるかのように見えたが、これを吊っていたのも1本のケーブルだった。
●RM 56-02ムーブメント


そして今回、耐衝撃という面でこの2つの先例から進化を遂げたRM 53-01のケーブルは、RM 27-01開発時に発想された吊り橋の構造原理に立ち返り、建設分野での発明を、直径0.27mmのケーブル2本で地板を吊るすサスペンション機構に変換、時計製作に新たな新境地をもたらしたのである。


●吊り橋の原理とRM53-01、そしてサスペンション機構の進化の歴史。






オフィシャル・プレスブックにはこう書かれている。
『RM53-01は技術者魂が切り開いた新境地といえるでしょう。「この建設的モデルの研究開発には2年を要しました。事前調査、研究、寸法計算、プーリー設計やシミュレーションを経て膨大な量のパラメーターを設定し、ケーブルを固定する完璧なメカニズムを目指しました」。土木学の研究所による実証検査の末、前2モデルのように縦ではなく水平のサスペンション機構が採用されました。「今回のコンセプトの成功について、ラファエル・ナダルと彼のRM27-01に感謝しています。我々が蓄積してきた経験に加えて、彼らから得たフィードバックがプロトタイプに生かされただけでなく、我々のノウハウを大きく向上させてくれました」。ケーブルの傾斜と交差についても機構の耐衝撃性と安定性が最適になるよう、自他への取り付け角度が綿密に計算されています。
吊り橋という歴史的発明がさらに進化して、RM53-01トゥールビヨン パブロ・マクドナウがサスペンション式ムーブメントの新世代として誕生しました。」

詳しいことはまだ調査中だが、今回はプーリー(滑車のような装置)を片側5個ずつ、計10個を角度をつけて設置してある。これは正面からの衝撃を分散させるためと思われる。

●RM53-01のケーブルとプーリー


当たり前のことだが、この複雑なムーブを時計師はすべて組み上げた後にケーブルを通して巻いていくのだ、その際にキズでも付けたら、すべてが無となるのだ!

価格も億を超え、その意味でも究極ではあるが、ここまでくるとポロさんごめんなさい、冒頭で云々書いた前言撤回である。つまり今回リシャール・ミルが言わんとしていることは、ポロ競技に耐えられるということは、陸上で行われるほとんどすべての競技に耐えうるスポーツ・ウォッチであるということを意味するのだ!!

言うまでもないが、チタン製ムーブにより、RM 27-01には及ばないが、ストラップ込みでこの軽量!



さらに言うと、リシャール・ミル・ファミリーであり、ポロのスーパープレイヤーである、パブロ・マクドナウがまた素晴らしい。
SIHHの記者会見に参加してくれたのだが、まったく浮ついたところがなく、どんな質問にも常に沈着冷静に受け答えする彼の姿にはちょっとした感動すら覚えた。
あのリシャールさんのラテンな明るいキャラを想うと、どんなパーティーでどんなふうに意気投合したのか、ちょっと想像できない(笑)。



いくつか印象に残った発言をまとめておこう。
「ポロは激しい競技です。リシャール・ミルの時計とは多くの共通点を感じます。」
「以前から時計は好きでしたが、リシャール・ミルに出会ってから、他の時計を付けなくなりました。」
「競技中に時計を見ることはないですが、リシャール・ミルは体の一部となっているのでずっと着用していたいと感じます」
次の時計を作るとしたら、何かリシャール・ミルに要望はあるかという質問に対しも、
「これを作るのに今回は競技中に試着し、マレットの衝撃など、リシャール・ミルの技術チームと一緒に全力で開発しました。ようやく出来上がったモデルですので、次の時計に関しては何の要求もありません」

●多くのスーパープレイヤーを惹きつけるキャラクターの持ち主

なお、このモデルのブルーのストラップはパブロがアルゼンチン出身であることから、リシャール・ミルがアルゼンチンのナショナルカラーであるブルーを採用したのではないかとも語っていた。





【テクニカルスペック】
RM 53-01トゥールビヨンパブロ・マクドナウ 
30本限定モデル
キャリバーRM53-01: 手巻きトゥールビヨン、時分表示
サイズ: 44,50 x 49,94 x 16.15 mm
パワーリザーブ:約70時間(±10%)


グレード5チタン製、2枚のスケルトン地板
ブリッジと特殊な地板にはグレード5チタンが用いられています。「中央」の地板は歯車類をしっかりと保持するムーブメントで、もう1つの「周辺」の地板は張力装置を搭載し、ケーブルを介して「中央」の地板を支えています。グレード5チタンは生体適合性のある合金で、腐食に対する高い耐性を持ち、さらに軽量かつ膨張係数が低い事から航空産業で用いられています。チタン90%、アルミニウム6%、バナジウム4%から成り、ムーブメントの強度を向上させるだけでなく、輪列のスムーズな動作と耐衝撃性を実現しています。
スケルトナイズされた地板とブリッジには様々な過酷なテストが行われています。要求される強度だけでなく、重量と耐久性の絶妙なバランスを実現しています。


ケーブルサスペンション機構

RM 53-01のムーブメントは、スチールを編んだ2本のケーブル(直径僅か0.27mm)で吊るされています。
ケーブルのテンションは、10個のプーリーを介して4個の張力装置で調整可能となっており、これは「周辺」地板の左右に配置されています。ケーブルはプーリーを介して、両側の張力装置に取り付けられています。組立てを担当するウォッチメーカーは、それぞれの張力装置にあるスプラインスクリューを回してケーブルのテンションを調整します。プーリーはケーブルのテンションを一定に保ち、ムーブメント全体のバランスを取っています。
ケース内に吊るされたムーブメントは、5,000 Gの衝撃にも耐える事ができます。

仕上げ
ムーブメント
- 手作業による面取りとポリッシュ
- ミーリングされた部分にショットブラスト仕上げ
- 地板とブリッジにブラックとグレイPVD加工
スチールパーツ
- マイクロブラスト仕上げ
- サテン仕上げ
- 手作業による面取りとポリッシュ
- ロングストローク
- マットな「ブルイエ」仕上げ
- シンク部分をポリッシュ仕上げ

- 端面をラップ及びポリッシュ仕上げ
- ピボットを鏡面仕上げ
歯車
- シンクをダイヤモンドポリッシュ
- 表面に同心状の筋目仕上げ
- ロジウムメッキ(歯をカットする前)
- 歯の形状を損なわないように加工後の処理は最低限に



リシャール・ミルの快進撃はまだまだ止まりそうにない!!
とか、思ってみていたら急に目が合ったところで一枚(笑)。


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by A-LS | 2018-02-02 20:42 | リシャール・ミル | Trackback | Comments(0)