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a-ls 時計(Mechanical Watch Users News) blog.

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ガルド・タンー「時を知る、時計の誕生」―


今年の2月に紹介した「Le Garde-Temps-Naissance d'une Montre」という記事
それは、グルーベル フォルセイの2人、ロベール・グルーベル、ステファン・フォルセイと、そして巨匠フィリップ・デュフォーの3人が9年前から進めていたもので、伝統的な手作業による時計製作のノウハウをまとめ、そして次世代へと継承していくための時計作りの試みであり、その第一号機(11本限定)の完成を伝えるものだった。

本来その希少なピースの大部分は、オークションハウスを通じて落札(販売)される予定だったのだが、この第一号機の貴重な一本が、日本市場で販売されることが決定したのである。

ガルド・タンー「時を知る、時計の誕生」―_b0159560_23154552.jpg
これはけっこうスゴイことなのだ!
何故かと言えば、日本の時計愛好家の姿勢や日本のマーケットの成熟ぶりを、デュフォーさん自らがが認めてくれたということに他ならないからである。
しかも元々は予定になかった日本販売が急きょ決まったその背景に、拙ブログがちょっとばかし関わっているという、滅多に書かないようにしている手前味噌なお話に、ま、世間はお盆でお休みだしということで、少しばかりお付き合いいただきたい(笑)。



時計趣味を通じて出逢い、いろいろな意見や考え方を披歴しあうことができるほど意気投合した友人たちには、ほんとうに格別なつながりを感ずる。
皆それぞれに尊敬すべき部分をお持ちなのだが、中でも最も敬愛する友人のひとりである、S氏がこのお話の主人公である。

果断な行動力をお持ちのS氏は、理想の時計を求めるためスイスに行き、直々にあるウォッチメイカーに特別な1本をオーダーされたのであるが、その時計師がフィリップ・デュフォーさんの直弟子でもあったため、その時計の打ち合わせの大半にデュフォーさんが同席していたそうなのだ! (羨ましい!!)。
その際デュフォー氏は、「時計に対して、そんな拘っているならコレを見ろ」と、S氏に1本のUSBメモリーを渡してくれた。
それが「Le Garde-Temps-Naissance d'une Montre」プロジェクトに関するもので、デュフォー氏の意図は「コレを日本で拡散しろ」との意味だと解釈したS氏は、その内容をわたしに送ってくれたのである。

SIHHでその時計を見ることが出来なかったわたしは、S氏からの情報に大いに感謝して、冒頭にリンクした「Le Garde-Temps-Naissance d'une Montre」という記事を書いたわけであるが、その後、S氏を通じて拙ブログを観たデュフォーさんは大変お喜びになったそうで、本来、日本での販売予定の無かった1本を「日本で販売する!」と独断で決め、関西の名店「カミネ」さんが販売店として選ばれた次第なのだそうである。

これがデュフォ―さんの独断であったことは、日本に代理店を持つグルーベルフォルセイの店舗ではなく、「カミネ」さんで販売されることでも明らか。どうやらグルーベルフォルセイは寝耳の水だったとのことだ(笑)。


この時計に関しては、
どうか「Web Chronos」の記事も合わせて参照いただきたい。
http://www.webchronos.net/aform/2016/08/post-10.html
※メンバー登録が必要なサイトのため、見られない方はトップ・ページから所定の手続きをしてお進みください。

この販売を祝し、プロジェクトの中心人物のひとり、ステファン・フォルセイ氏が、「 "ガルド・タン"スクールウォッチ」を携えて来日し、「カミネ」の上根社長とトークをする記念イベントが、ホテル・オークラにて開催される。

Kamine Time Aeon Foundation
― ガルド・タン「時を知る、時計の誕生」―
主催■カミネ
協力■クロノス日本版
日時■2016年9月3日(土) 13:00受付/14:00スタート
会場■ホテルオークラ神戸 35F スターライト
住所■神戸市中央区波止場町 2-1


「Web Chronos」でも5名10組様のご招待枠を公募しているが、今回の経緯の流れから拙ブログにも多少の伝手がある(笑)、
このトークショーに参加されたい方がいらっしゃいましたら、非公開コメント欄にてご連絡ください。


前回の記事にも書いたが、この時計の価格とされる $471,000は、高いとか安いとかを超越した価値を持っている。
その購入者はすなわち、その価値を負担することで、プロジェクトの意義を理解し、世界に11人しか許されないパトロンとしてこの崇高なプロジェクトをスポンサードすること、すなわちスイス時計産業、もっと言えば未来の時計産業をも支えることになるのである。


時計趣味への恩返しをする…そんな立派な大人に、わたしも成りたかった・・・・!!
しかしそれはなかなか叶わないので、発信力にて、お手伝いできたらと思う、今日この頃であった・・・。































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by A-LS | 2016-08-14 23:37 | 時計いろいろ