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a-ls 時計(Mechanical Watch Users News) blog.

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ビッグベンは重症!

ビッグベンといえばロンドンにある有名なウェストミンスター宮殿(英国国会議事堂)の時計台 だが、その鐘の音は現代のリピーター愛好家にとって、4ゴングのお手本であるウエストミンスター・カリオンの元祖として敬意を払われている(笑)。

毎日正午に奏でられるビッグベンの鐘は4つのゴング(音階)を組み合わせたもので、日本でも学校などで聴かれるチャイムのメロディの基ともなった。
正式曲名「ウエストミンスターの鐘」というそのメロディー、イギリスの公共放送であるBBCは正午の時報を今でもビッグベンからの生中継で伝えていたり、イギリス議会の公式HPには鐘の音のMP3をダウンロードできたりもする、イギリスでは非常に特別な存在なのである。

そのイギリス議会のダウンロード・サイトがコチラ(↓)。ぜひチャイムを聴いてほしい。

http://www.parliament.uk/about/living-heritage/building/palace/big-ben/anniversary-year/downloads/



さてそのビッグベンだが、通常はサマータイムの切り替え日に振り子を止めて時間調整とオバーホールを同時に行い、あとは週3回の定期検査を行うことで、156年間正確に動き続けてきたのだが、今年の夏、正午の鐘の鳴り始めに6秒の誤差が生じて、BBCの時報が大混乱するという事件がおこった。
早速、複数の腕利きの時計技師が修理に向かったのだが・・・
ビッグベンは重症!_b0159560_12323754.jpg
※修理の様子「時事ドットコム」より

そのうちのひとりイアン・ウェストワースさんは、
「156歳の時計だからね。たまに少し機嫌を損ねる時もある。やつはちょっと気難しい。自分の車を毎日24時間、156年にわたってずっと走らせ続けることを想像してみて」と語ったという。
以下、記事参照(↓)
http://www.jiji.com/jc/a?g=afp_all&k=20150826033164a

「旧1ペニー硬貨を振り子に取り付けたり取り除いたりして、時計の調整をする。」というのが非常に興味深いが、
もともと、振り子の微調整は、その上に乗せられた古いペニー硬貨によって制御されているのだという。




こうして鐘の鳴り始めの遅れなどは修正されたのだが、”針の不具合”など、156年という老朽化に対しての抜本的な修理費用に、日本円で74億円かかるということが判明した。
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20151020/k10010275541000.html


CNNによれば、時計の短針の長さは2.7メートル、砲金製で重さ300キロ。長針は長さ4.2メートル、銅製で重さは100キロ。それが塔の4面あるから重さは4倍。その”時計の針と振り子の背後の軸受けの部分に問題があり、すぐにでも修理しなければ、いつ時計が止まったり、針が落下したりしてもおかしくない状態”で、それらの修理費用は54億円で期間は4か月かかるとのこと。
http://www.cnn.co.jp/fringe/35072186.html


同じくyahooのニュース
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20151020-00000006-jij-eurp







54億にしろ74億にしろ、修理にそれだけかかるとなると、
世界一高価な時計はP社のじゃなく、こちらと言えるのかも。。。















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by A-LS | 2015-10-20 12:50 | 時計いろいろ