ジョン・メイヤーの時計訴訟
これぞまさに先ほど紹介した彼のプロフィールを凝縮したような写真となっております。
まず場面は2013年のグラミー賞の授賞式(=①)、最近破局したらしいのですが、女性シンガー、ケイティー・ペリーとのラブラブ2ショット(=②)、そしてその左腕には何気にパテック・フィリップの5004RGケース・黒ダイヤル(=③!)を装着というもの。
かつて当ブログにも掲載しましたが、パテック&ティファニーの5396Gアメリカ限定がデリバリーされたという記事で、ほとんど真っ先に納品された例として紹介されてたのは、実はこの彼、ジョン・メイヤーのリスト・ショットだったのです。(有名なタトゥーですぐわかっちゃうのです)。
彼はパテックだけなく、ロレックスのコレクターとしても知られ、
さらにはIWC(彼のために特別にプレゼントされたものらしいです)など、実に幅広いのですが、
この度、この時計コレクションを巡って、訴訟を起こしました!
以下、「デイリー・ミラー」の記事です。
http://www.dailymail.co.uk/tvshowbiz/article-2583931/John-Mayer-sues-Charlie-Sheens-friend-fake-Rolex-watch-cost-5-million-e.html
彼はこれまでロバート・マロンという時計ディラーを通じて、約500万ドル(約5億円!)の高級時計を買ったそうですが、その中の数本のロレックスを修理に出した際に、不適切な部品を持つ個体や完全に偽物の個体があるとの報告を受け、少なくとも7本のフェイク・ロレックスの総額$656,000を賠償せよという訴訟を起こしたというものです。
このマロン氏、時計のセカンドマーケット業界では非常な有名人で、一時アンティコルムのチェアマン(会長)を務めていたこともあり、その頃にわたしも会ったことがあります。結構怪しい感じでしたが(笑)、実はその際にもジョン・メイヤ―が彼と一緒にお忍びで”来日”していて、3人で朝食したことがあったんです!!
(その時メイヤーはPPの5971Pをパイロット・ウォッチ的なベルト+ストラップにして着けてました。ただただ個性的でした・笑)
ちなみにジョン・メイヤーは高校時代に日本に留学していた時期があり、当時は神奈川県の小田原市在住だったらしく、そのせいか親日家で、かなり頻繁にお忍び来日しているらしいです。
そのホテル朝食の場では時計の指南役とVIPカスタマーという蜜月関係だったあの2人が、いまは裁判所で対峙する仲というのは非常に感慨深いです・・・。
こちらマロン氏。
ロレックスはある一定期間を経過したモデルの部品は保持しないと明言していますので、オリジナルでない部品で修理が行われた場合、それが正規なのか非正規の手によるものなのか非常に判別しにくいうえに、ビンテージ・ロレックスの部品やケースはいくつかの異なったレアな組み合わせが存在し、それが高値を呼ぶこともあったりするため、正規品同士の部品を合体させて疑似レア・アイテムに仕立てたものなどもあり、真贋の判定は非常に困難なのです。
メイヤーの訴状には、時計のエキスパートであるマロン氏が、そうした贋作のロレックスを見破れずにメイヤー仲介した『注意義務違反』の側面もあるとのことです。
つまり、「こういう贋作をつかまないように、あなたのような専門家から信頼料込みの高い価格で買っていたのに、やっぱ贋作つかまされたのはどういうことなんだ!」という意味もあるらしいので、マロン氏を単なる詐欺師とみるのはちょっと早計なのかもしれませんが、このマロン氏、俳優のチャーリー・シーンとも親友で(もちろんシーンも時計マニアでマロン氏からたくさん買っている)、ハリウッド界隈に多くのセレブリティー顧客を持つ有名ディラーだけに、このロレックス真贋問題は意外な広がりを見せるかもしれません。
・・・やっぱパテック中心にしておけば良かったなぁ~の図(笑)。