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ひげゼンマイ・ワークショップ

様々な理由で、新たな催行が困難となっているランゲ・アカデミーですが、
日本に居ながらにして、すこしでもそのワークショップの内容を知ることのできる動画を紹介します。

まずは、ランゲ自慢の自社ひげゼンマイ製造の工程。
デハス氏と並ぶランゲの2トップのひとり、ティノ・ボーベ氏のナビゲーションです。

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ひげゼンマイはテンプの端点に接続された渦巻き状の非常に小さい部品で、アンクルから伝達された反復運動を規則正しい振動周期に調整します。このゼンマイの収縮がテンプを振動させ、等時性をもたらしますので、動力としても、精度を司る調速部品としても機械式時計には欠かせない部品です。

実は現在、高級機械式時計のひげゼンマイの約9割が、スウォッチ グループ傘下のニヴァロックス社のひげゼンマイを採用しています。時計の全部品の中で、1社による独占率がこれほど高いものは他にないのだそうです!
しかし、“ニヴァロックス合金”の最初の概念は、もともとヒャルト・ランゲの発明だった(1930年に「時計ゼンマイ用金属合金」という名称で特許出願。特許第529945号として認可された)こともあったからでしょうか、ランゲは早くから自社でのひげゼンマイ製造工程の確立に着手、そして約10年の歳月をかけて、それを成し遂げた数少ないイン・ハウス・ブランドとなりました。

ランゲの場合、緻密な計算によって圧延された4本のニヴァロックス合金を巻き付けて製造しますので、
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一つの工程で4個のひげゼンマイができます。
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写真はブレゲ・カーヴをつけているところ。
これは、ヒゲの外側を上に持ち上げると偏芯運動が少なくなり、姿勢差が減るということを発見した、かのアブラハム・ルイ・ブレゲが、ひげゼンマイに加えた処理ですが、
b0159560_20435493.jpg

この作業の工程はすべて手作業となります。
しかも時計ごと、ムーブメントごとに、振動の長さや慣性モーメントを計算し、その長さを決定して、設定を調整しなければなりません。


実際にムーヴメントにセットされるまでには、まだあと数工程あるのですが、とりあえず、ひげゼンマイ工房の作業はここ(ブレゲカーブ前)までです。






それでは動画をご覧ください。

















なお、いつになるかは解かりませんが(笑)、
次回はクリストフ・シュレンクラー氏による、テスト工房動画を紹介する予定です。


時計をハンマーで叩いたり(対衝撃)、熱したり(耐熱・対湿度)、プッシャーを押しまくったり、
衝撃映像が目白押しです!!
ご期待ください。。。。


予告篇です!



おおおお~ナイス・ヒッッッッッティング~~~~
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Commented at 2013-11-02 02:46 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by a-ls at 2013-11-02 03:39
2013-11-02 02:46付コメントさん
わざわざ書き込みありがとうございました。
大変とは存じますが、お仕事がんばってください。いつか直接お目にかかれる日がきますことを楽しみにしています。その時はいろいろとお話し聞かせてくださいませ!!
Commented at 2013-11-02 04:08 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by a-ls at 2013-11-03 17:29
11-02 04:08付コメントさん
まさに時計の心臓ですから、本当に興味があります!
そのようなお話は、ぜひうかがってみたいです!! グラスヒュッテを訪れる際の楽しみがひとつ増えました。ありがとうございます!!
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by a-ls | 2013-08-21 20:57 | ランゲ&ゾーネ | Trackback | Comments(4)