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a-ls 時計(Mechanical Watch Users News) blog.

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SIHH2013新作展示会 atパレスホテル~その2

前回ブログ からの続きです。

来場された多くの方が注目していたモデル、1815ラトラパント。
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実機を手にした際の最大の審査ポイントは、サイズと・・・
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その“厚み”・・・。
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会場で聴取した何人かのお知り合いの感想は、「ジャストサイズ!」から、「うー、思ったよりも、ちと大きい・・・」まで、人それぞれでしたが、ま、悩むのも時計趣味の醍醐味のひとつですから(笑)、こういう相反する反応は、ある意味好ましくもあります。


続いて1815Up&Down。
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ラトラパントよりもはるかに現実的なプライスということもあり、こちらの3種を見る視線は、よりシビアに感じました。
当ブログで検証した、ゼンマイがほどけ切った時にパワーリザーブの針が正確にAB(ダウン=0)位置をさし、かつスモールセコンドは0秒(=60秒)位置で停止するという機構(写真の手前、YGケースを参照ください)、これほど厳格に組み上げられたムーブメントを内蔵し、同じ機構を持つモデルは、ランゲの中でもプール・ル・メリットとランゲ31のみという、本社の正式プレスシートにさえ触れられていなかったマニアックな機構が非常に好評価のようで、つまり本社が思う以上に、日本のファンの視点はランゲの高度な技術に注がれていることが、ちょっとばかり誇らしくもあります。
こちらでは、実際に着用するシーンを想定して、ケース色やストラップの色など、かなり具体的なセレクトをされている方が多く見受けられました。

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ただ、今回の1815ラインの新たな2モデルに対して、「ちょっと洗練されすぎ」、「出来すぎ」というような意見も聞かれました。それらの声は、無骨なシリンダーケースを寵愛してきたオールドファンから多く聞かれた気がしますが、うん、わかります(笑)。たとえば田舎から出てきた俳優がどんどん垢ぬけて洗練され、人気を高めていく過程では、デヴュー当時の無名時代からのオールドファンと、成功をおさめてからの新しいファンとでは、評価するポイントが異なってくるのと、どこか似ているような気がします・・・。
しかしどちらも“愛すればこそ”の感情なので、これは仕方ないといえば仕方ない訳です・・・。


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さて、その他のモデルですが、ルーメンはサンプルを見るのさえ取り合い状態で、わたしもうっかり写真が撮れていないので、残る3機種揃い踏みの素晴らしい写真をお借りしてお茶を濁し、続いてお食事会に突入です。

あ、忘れてた! 今回のイベントには、ドイツからフィニッシュ(仕上げ)・セクションから、クリスティン・マルクス女史が来日して、ランゲ1トゥールビヨン・パーペチュアルの仕上げ実演および仕上げ体験のワークショップをしていましたが、
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彼女の指導は非常に厳しく、お客様向といえども“接待OK”などは皆無、実に容赦ナシだったのです(笑)。
「残念ながら、まだムラがあるわ」と初心者であるユーザーにもランゲ・クオリティを求め、NGの連続に再トライを諦めたゲストには、「ここでやめたら、この部品は時計には使われませんね」と、絶対に御世辞など口に出さない、まさに徹底した辛口ガチ指導だったのが、ある意味ランゲらしかったです(笑)。お疲れ様でした!!


はい、そして御食事。
料理を撮る際には、やや引き気味の構図が良いと思うのですが、さんざんズームで時計を撮り続けていたのでマクロに“寄る”クセが抜けないままにお皿を撮ったせいか、妙にリアルで、あまり良い出来ではないですが、ディナーをいただいた琥珀宮は、個人的に大好きな中国飯店系列の新店で、実際のお味はとても素晴らしいものでした! そして、コースの中の数品にドイツならではの食材をアレンジし、中華と独逸の融合という、まさにメニューにおける“Unique by Tradition”を実現した下記の3皿がハイライト・ディッシュでした。
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SIHH2013新作展示会 atパレスホテル~その2_b0159560_74255.jpg香港の点心三品盛り合わせ。
手前の春巻き状の揚げ点心が、ドイツといえばジャーマンポテトということで(笑)、ジャガイモをベースにしておりました(写真左)。



左下は、ドイツといえばザワークラフトということで(笑)、「紫キャベツとフカヒレのとろみスープ」。
そして春の欧州といえば白アスパラということで、右下は「ホワイトアスパラガスとキヌガサダケの高湯スープ」。これはちょっとアスパラの芯が堅めでしたがスープは絶品でした。


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琥珀宮内の個室に飾られていたお写真、
アドルフお爺さま、ごちそうさまでした~~!
by a-ls | 2013-04-17 07:20 | ランゲ&ゾーネ