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ダトグラフ・パーペチュアルの・・・

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美しい時計です。
クロノグラフと永久カレンダー。
言わずと知れたランゲ&ゾーネのハイエンドピースのひとつです。
機能的にみても、プレシジョン・ジャンピング積算カウンターや、カレンダー合わせの便利さ、プッシャーのロック機構など、非常に高性能なのですが・・・

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たとえばパテック・フィリップでいうならば、収集家にとっての一種の到達点として確固たる人気を持ち、それ故になかなかに入手が困難とされる3970、5970、新作では5270と同様の機構でありますが、残念ながら、それらパテックのハイエンドと同等の注目度(およびニーズ)があるかというと、そうとも言えないのが実情ではないでしょうか・・・。

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41mm径・12・8mm高というサイズ感、PTケースで153gという重さ。そしてファビアン政権の末期に1700万円を超えた定価(すでにPTはディスコンとなっておりますが、現定価は1465万円となっています)などを比較検討するとき、パテックに軍配をあげる方が多いのです…。

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しかし思うのですが、このダトグラフ・パーペチュアルが憧れの時計にやや届かない最大の原因、それは、ダトグラフという、とてつもなく完成されたランゲの至宝が、その7年も前に世に出てしまっていた“不幸”による部分が大きいのではないでしょうか。

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再びPPを例に持ち出して恐縮ですが、たとえば5070と5970との間、今でいえば5170と5270との間には、まったく別の大きな高み、ファンであればいつかは超えてみたいステップのようなものが横たわっているように感じられるのですが、ダトグラフとダトパーペとの間にはそれに近い関係が生じてこないような気がするのです。

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つまり、ランゲというブランドのカタログにあっては、ダトグラフが一種の最高到達点であり、そのコストパフォーマンスと完成度とのバランスをひとたび手にしてしまった時、さらなる上位機種の多くに対して“ある種の諦めがついちゃう”気がするのです。
(わたしがいまだにダトグラフに縁がないのは、その“諦め”を回避していたいという無意識下の行動だったりして・・・笑)

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しかし、本当に冷静な視点でこの時計を見る時、ダトパーペはもっと評価されてもよいのではないかと思うのです。
キャリバー952.1を搭載して2006年に発表。ということはみなさん、これは1995年の開発着手以来、なんと11年という長い年月をかけ、文字通りランゲが満を持して送り出した名機なのです。

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いまだかつて、発表までこれほどの時間が掛けられた作品は、ランゲ&ゾーネにおいて、過去にも現在にも存在しません。
さらに、あたかも、おとぎの国の塔のような階層的なダトグラフのキャリバーと較べると、まるで海賊の隠した宝箱を開けたかのような凝縮感満載の裏側・・・

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(↑クリックしていただけると“宝箱は”巨大化します)
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思うのですが、もしこの時計のネーミングに“ダトグラフ”という枕詞がつかずに、たとえば「エミール・ランゲ・パーペチュアル」だとか「ドレスデン・パーペチュアル」だとか、なにか独立した別の名前があったならば、もっと違ったファンの思い入れや別のストーリー展開があったような気もするのですが・・・。

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今年のダトグラフ・アップ&ダウンもそうですが、“ダトグラフ”という枕がついた瞬間から、ダトグラフと較べられてしまう・・・つまりダトグラフそのものがライバルになってしまうようなイメージがぬぐえませんし、それでなくとも最近のランゲ作品のネーミングは、往々にして長すぎでしょう(笑)。
その意味では、基本的なカタログ名を早くから4桁の数字という記号に置き換えてしまっているパテック・フィリップはさすが凄いと思います。

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今は上げ過ぎてしまった定価を現市場へ整合させるために、PTを廃し、ゴールド系のケース素材に換えてリーズナブルな定価をつけ直すなど、苦肉の策がとられていたりもしますが、本来、この時計とダブルスプリットの2種は、全正規店に置かれ、ブランドの最高峰としてもっと堂々としたセールスが行われていて欲しいと願うのです。

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とはいえ・・・、わたしの腕にはちょっと重いので、ついつい装着がご無沙汰になる傾向も確かにあります。

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ダトパーペ…
いろんな意味で、悩ましい一本です。




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いっそのこと、コレ手放して、ダトグラフ・アップ&ダウンとか○○○○○○とかに換えちゃおうかなぁ~~~~~などという邪念が首をもたげてくる今日この頃なんDeathけど・・・・、う~~~ん。。。。。 

その顛末は・・・まだ後日に!!! 

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Commented at 2012-06-27 13:38 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by a-ls at 2012-06-28 08:17
2012-06-27 13:38付コメントさん 
おっしゃる通りだと思います。でもそのような当然のステップアップへ進まれる方は非常に少ない。ダトグラフの完成度・満足感は、そうした一歩先に踏み出す欲求を封じ込めてしまうほど、なかなかに強力なのでしょうか…。
そしてそこに、だからわたしはダトグラフを持たないのだぁぁぁ~…というエクスキューズが…(笑)。
Commented at 2012-06-28 22:02 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by サメ at 2012-06-28 22:12 x
a-lsさん、こんばんは。
ダトパーペに対する考察、なかなか核心を突いているのではないかと思います。僕が最初に買ったランゲは正しくダトグラフでしたが
Commented by サメ at 2012-06-28 22:32 x
すいません、誤って送信を押してしまいました。
僕が最初に買ったランゲは正しくダトグラフでしたが、上位機種であるダトパーペに対する関心はほとんどありませんでした。恐らくはランゲ愛好家の皆さんが一様に持ち上げるダトグラフへの賞賛により気持ちが流されてしまったのもあると思います。
それでも、所有してそれに対する愛着が減少したこともありませんでしたし、やはり付け入るスキがほとんど無いほど完成度が高いのではないかと思います。食べ物で例えれば油っこさと旨さのバランスが絶妙なシャトーブリアンのような感じでしょうか・・・時々食べたくなってお店に行ってしまう不思議な感覚。特上のロースは1枚で飽きてしまいますが、シャトーならもう少しイケる感覚。
時計界のリーダーという意味ではパテックと双璧を為すと思いますが、それぞれの長所短所があり機械式時計業界の多様性を生み出す重要な役割をそれぞれが担っていると思います。ランゲの場合は機能に振った美しさ、パテックは不朽の歴史の上にある芸術性。僕はまだパテックを所有していませんが、購入するならば時期が来たときにミニッツリピーターを手に入れたいと思っています。
Commented by a-ls at 2012-06-30 06:42
2012-06-28 22:02付コメントさま 
もちろん覚えておりますとも! 
ストラップはダトグラフ用のロングストラップに付け替えてあります。
Commented by a-ls at 2012-06-30 06:53
サメさん おはようございます。素敵なコメントありがとうございます。
そうですね、パテックとランゲはわたしにとっても格別です。機械の持つ美しさ、機能美のみならず(人目にはふれない仕上げの美まで含む)装飾美まで、そうしたものにかける情熱・探求・愛情・こだわりなどが、自分にとってやはり独特で抜きん出たものに感じます。ぜひぜひパテックのリピータを手にされてください! ・・・わたしもいつか出るであろうランゲのリピーターを待っています(笑)。
Commented by かのじ at 2012-07-03 01:40 x
この時計は文字板を半透明にすると素晴らしい時計になるだろうなぁと思います。半透明文字板はランゲの自社ルールでやらないのだと考えてきたのですが今はツァイトヴェルクルミナスがありますし。
Commented by a-ls at 2012-07-04 13:59
かのじさん
それは大変面白いアイデアだと思います。重厚なイメージの強いブランドですが、そういう柔軟な考え方には賛成です!
Commented by かのじ at 2012-07-04 19:05 x
ご賛同ありがとうございます。本機にはダトグラフにない特徴が必要ですよね。ぜひ文字板を特注なさって、美しく複雑な機械が両面楽しめるユニークピースが出来ましたら見せてくださいね!
Commented by a-ls at 2012-07-06 13:12
さすがに特注文字盤は受け付けてもらえないでしょう(笑)。
今度、本社のセールスマネージャーかCEOに会う機会がありましたら、新たなカタログ品のアイデアとして提案してみます!
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by a-ls | 2012-06-27 12:27 | ランゲ&ゾーネ | Trackback | Comments(11)