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カテゴリ:VAN CLEEF & ARPELS( 11 )

ゆめみる時計 ①~SIHH新作編


Van Cleef & Arpelsの新作ツアーにお招きいただいた。
ツアーと言っても、バスやら電車はつかわずとも、銀河煌めく宇宙から・・・・


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妖精の国をめぐり・・・

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そして時空を超えたパリの街のラブ・ストーリーまで、

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ロマンというエンジンで時空を超える、ヴァンクリーフ&アーペル・ウォッチの旅である…。



言うまでもなく、時計は時刻を告げる機械仕掛けだ。
しかしテレビといいスマホといい、生活のそこかしこに時刻の掲示が溢れる今にあって、時計、特に高級機械式時計に求められる大きな魅力は、仕上げの美しさや機能の緻密さなどに裏打ちされた、夢やロマンを告げるコンセプトそのものにあると言っても過言ではないだろう。

Van Cleef & Arpelsの素晴らしさは、ヴァンドーム広場22番地に居を構えるハイジュエラーとしての存在をバックボーンとした工芸的な精緻さと、時計が持つ時空・計測的なロマンを融合した、とても夢のある時計を創り続けているところであろう。

このツアーは2部構成で、今年のSIHHで発表された新作を巡る旅と、これまでVan Cleef & Arpelsが発表してきた夢のある時計を4つのシチュエーションに分類した展示
で歴史を体感する旅とにわかれている。
会場自体も、某ゼネコンの会長さまが港区内に建てた広大なプライベート・ギャラリーという”ゆめのような”場所だし、通常はケース内に収まっている時計がすべてオープン展示で、どんな角度&距離での撮影もOKという”ゆめのような”条件だったのもすごい!!

というわけで、この時とばかりに写真を撮りまくったので、4シチュエーション・ツアーは別のブログにまとめるとして、まず今回は、SIHH新作編をお届けしたい。

その会場はプライベート・ギャラリーの地下部分。
まず目に入るのは、会場奥の壁面にいっぱいに描かれた、純白の雲とそこに舞飛ぶツバメと蝶の壁画である。

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描いたのはなんと福井篤氏!
わたしの本業に関わる音楽の世界で、かのデヴィッド・シルヴィアン(元JapanのVo.)とのコラボレーションなどでも知られるアーティストで、個々にも別の不思議なつながりを感じた次第ある。興味のある方は下記などから作品を辿ってみてくだされ。
http://atsushifukui.tumblr.com/
http://jktshopping.blogspot.jp/search/label/%E7%A6%8F%E4%BA%95%E7%AF%A4

で、この壁画は、福井氏がブランドのSIHH新作「レディ・アーペル ロンド デ パピヨン ウォッチ」(上の画像のセンターに展示された時計)から着想を得て、このギャラリーに10日以上滞在して描き上げたもの(つまり期間が終了した際には撤去されてしまうという儚いドローイング)で、ブランドの求める詩情を見事に表現した作品。

そのインスパイアのもととなった時計がコチラだ!
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38mm径という凝縮感の中にある、この階層の深さ!
ツバメの羽先が時間を表し(12時間でレトログラード)、雲間を舞う3匹の蝶が分の表示を担当している。そして7時位置のプッシャーを押すと、3匹の蝶が動きのデモンストレーションを行ってくれるという仕組み。
自動巻きだが、裏のローターの動きに合わせた蝶々がまた可愛い。
この辺のことは、いくら文で書いてもなかなか伝わらないと思うので、動画のチカラを借りてしまおう(笑)。





続いては、「レディ アーペル ジュール ニュイ フェ オンディーヌ ウオッチ」。これは一日の時の移ろいをエナメル技法の粋を極めた文字盤に映した作品。
太陽が昇り、やがて沈み始めると月が登る・・・悠久の繰り返しだが、しかし沈んだその幻影は、プリカジュール・エナメルの半透明の池の中で、その幻影として輝くというロマンチックな作品。38mm径、手巻き。24時間で一周する機構だと就寝中の月が見られないという声に応え、月と太陽は12時間で一周する。
これも百聞は一見にしかずで、動画で見るのががいちばん。ただ、You Tubeに適当な動画が見つからなかったため、当日の私の撮影ゆえ、ややピンが甘いのは許されたし…(苦笑)。



さらに、一言付け加えたいのは、この池の端で涼んでいる妖精に注目されたし、ということである!

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そう!!
あの「レディー・アーペル フェアリー ウォッチ」のあの妖精が再登場しているのである。
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この作品をはじめて見た時、”レトログラード機構がこんなにもロマンティックな時計の演出に使えるとは!”と驚かされた。そしてそれが、ヴァンクリーフ&アーペルの時計にたいへんな感銘を受けた最初の作品だっただけに、非常に感慨深いのである。自分が女性だったら絶対に入手していた(笑)。また、名作「ポン デ ザムルー」のカップルが「ミッドナイト・ポエティック ウイッシュ」でまた再会したように、同じキャラクターを愛おしみ、繋がってく物語性にも、このメゾンの持つ個々の作品への愛情が感じられて素敵なのである。


さて、お次がハイジュエリー・メゾンとしてのヴァンクリーフ&アーペルの技術と、時計製作にかけてきた創造性とを見事に融合した作品、「レディ ジュール ニュイ デ パピヨン ウォッチ」である。
文字盤一面を飾る貴石が、時の移ろいとともにその色を変えていくという、贅沢にして困難な技術を33mm径の世界に落とし込んだ作品である。
やっぱりこれも、まずは動画ですな(笑)。




時間とともに、こんなにも時計の表情が変わるのである。(下の画像の蝶の部分に注目)。
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それはまるで、マルモッタンでモネの「水連」を時を飽かずに眺めているような、光が紡ぐ時の移ろいという芸術品を自分の腕の上に載せているような、豊かな詩情に溢れた作品。これも12時間モジュールを採用。33mm・手巻き式。


続いて、同じくハイジュエリーのジャンルから「スウィート チャーム パヴェ ウォッチ」
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21mm径の中に、ラウンドカットとバゲットカットのダイヤを敷き詰め、可憐なアクセントとなっているタッセルのチャームは回転可動するので、身に付けるとケースの周りを踊りながら、様々な光を時計に反射してくれる。

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また、ストラップにもヴァリエーションがあり、気品のあるキャンパスストラップとジュエリー・ストラップの2種が用意されている。
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そしてまた、メゾンが披露した新たな技術がミニュアチュール・フェザー・アートである。これは実際の鳥の羽を10分の1mm単位に組み合わせて造形を仕上げる技法で、メゾンはこれにハードストーンという貴石の象嵌技法とを合わせて、一幅の絵画のようなファインアートを文字盤上に昇華させることに成功した。

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今回展示されていたのは、「レディ アーペル カーディナル カルミン」「レディ アーペル マルタン ぺシュール アズール」。
38mm径・手巻き。ともに限定22本(この一見半端な数にも意味がある。メゾンの本店はヴァンドーム広場の何番地だった?)。
この技法の詳細も動画でどうぞ。





さて大トリは、今年のSIHHで一番の注目作だった発光する時計「ミッドナイト ニュイ リュミヌーズ ウォッチ」に託したいのであるが、いまだ発売も価格も未定であるとのこと。実はまだ調整が必要な部分も多いらしく、展示もこの日のプレス用だけで、ユーザーにはまだご案内しない方針らしい。

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ということで、大トリは、同じく宇宙をてーまとするこちらに譲りたい。
一昨年の発表では、その宇宙的なロマンがたいへんな話題となった「ミッドナイト プラネタリウム」が、WGケースでも入手可能となった。先行したRGケースに比べるとかなり締まってみえるので、メンズウォッチとしても充分な存在感を放ってくれている。

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最後に、一部重複するところもあるかもしれないが、Watches TVがUPした「Van Cleef & Arpels New Watches At SIHH 2016」で、SIHH2016でのヴァンクリーフ&アーペルのハイライトをご覧くだされ。










更なるインフォメーションは下記より
http://www.vancleefarpels.com/jp/ja/collections/watches/poetic-complication.html































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by A-LS | 2016-07-05 03:08 | VAN CLEEF & ARPELS | Trackback | Comments(0)

SIHH2016~気になる時計④「 Van Cleef & Arpels Midnight Nuit Lumineuse」


SIHHの度に、夢のある天文時計や装飾時計を発表して、われわれを楽しませてくれるヴァン・クリさんですが、
今年はなんと”発電”だ!


Midnight Nuit Lumineuse


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8時のプッシュボタンを押すと、ユニコーンの星座のルミノールが光るという仕掛け。

コレを見たさに、予定の合間をみて、何度も何度もヴァン・クリ・ブースに走ったのだが、大人気のためかいつも商談ブースに行っちゃっており、とうとう実機は見れずじまいだった。残念。。。。

想像するに、ボタンに連動したガバナー的な機構が回転することで”電気”を得て発電する、つまりは自転車の足踏みペダル式ライトみたいなもんじゃないかと思う。
こういうのは動画で見るのが一番かな。

まずはご本家の動画をどうぞ、



例年のヴィデオ・クォリティーからすると何か急ごしらえの感じがするのは、おそらく、時計の完成自体がギリギリだったからでは…などという製作の台所事情も推し量れるような出来栄え(笑)。


もうひとつふたつあげておきましょ。






かなりの新機軸だし、もちろん電池をいれてもおらず、歯車の世界の産物ということなのだが、それが宝飾的な要素に振れ過ぎていいて、時計としての面白さはどうだろうと思うのだ。

プッシュボタンを押すとハンマー&ゴングで時間を知らせてくれるミニッツ・リピーターは、”時”を”計る”という「時計」の機能としては正しいと感じるのだけど、ただ”発光”するだけというは…。うーん、せめて、時間と分の数だけ点滅するなどして、光で時を知らせてくれるとか、時計としての機能にもう一歩寄ってくれていたら、もっと気分的にも盛り上がれたのだけれどもね。

ま、ここから先は実機を見てから判断かな。
  

SIHH2016気になる時計シリーズだが、ずるずるやっていてもいかがなものかと思うので、そろそろタイムリミットとしたい。


これら以外にも紹介したかった作品には、
ジャガールクルトの新しいジャイロとか、ピアジェ版のスプリングドライブとか(笑)、モンブランの新作群とか、独立時計師の作品とか、まだまだいっぱいあったのだけれども、如何せん、機構的な資料がなかなか入手できないことなどもあって(ピアジェの時計などは機構面に触れないと始まらないので…)、これらの時計に関しては切り口を変えて、いずれかの機械に取り上げたい。


































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by A-LS | 2016-02-05 12:38 | VAN CLEEF & ARPELS | Trackback | Comments(6)

ちょっと寄り道して、太陽系観覧…

ちょっと寄り道して、銀座の”太陽系”を見物してきました(笑)。

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Van Cleef & Arpelsの銀座本店。
告知通り、確かにありました!
中央通りに向けたショウウィンドのなかに、腕の上サイズの”太陽系”が!!
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今月12日までとのことですので、”銀座で出来る宇宙観覧”、ご希望の方はお早目にどうぞ!!










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by a-ls | 2014-03-09 18:29 | VAN CLEEF & ARPELS | Trackback | Comments(0)

文字盤の天空(後編) ~Midnight Planetarium from Van Cleef & Arpels

 Van Cleef & Arpelsの2014年新作・日本展示会の続きですが、本日は個人的な”大好物”「エナメル実演展示」(笑)からのご紹介。

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来日されていたのは高名な文字盤会社スターン社の女性エナメラー。つまり、あのドミニク・ヴァロン女史のお弟子さんにあたる方です。
そこではちょうど、南半球時計のグリザイユ・エナメルの絵付け中ではありませんか!
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真ん中の画像はモニターに拡大表示された手元のクローズアップで、一番下の画像が原画。これを30数mmの中に描き取っていくのです。



「やってみませんか?」とお誘いを受けましたが、「失敗するのはわかりきっていますから、申し訳ないです」と尻込みしていると、
「大丈夫。焼き付け前であれば、何度でもやり直せるのがエナメルの良いところです」ということで、挑戦することに。
実は、数年前に来日したドミニク・ヴァロンさんの展示イベントや海外の文字盤工場など、エナメル彩色は数回体験ズミ。
体感したコツは、顕微鏡を通して見る文字盤に対して、塗布する自分の手の動き(距離感)をいかに精確にコントロールするかということです。
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「なかなか御上手」という、御上手なコメントいただきましたが、
帰り際に拝見しますと、当然のことながら、その部分を鋭意ご修正中でした(笑)。…ほんとにお手数掛けてすみませんm(_ _)m


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ちなみに画像の左側にあるのが窯で、800度~1200度まで、色によってではなく、色の濃度によって温度を変えて焼いていくのだそうです。
単色に見えるグリザイユですが、それでも最低8回の重ね焼きが必要だということで、時間をかけてどんなに完璧に絵付けしても、焼きでムラや割れが出て失敗することが頻繁にあるわけですから、本当に集中と忍耐の必要な技術です。

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今にして思えば、「ボンデザムルー」の背景もグリザイユ技法だったのですね、すでに数年前には技巧を復活させていたのですね、さすがヴァロンさん!


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作業テーブルの上、さまざまなガラス質の顔料を、調合は極秘の油で溶いて”エナメル絵具”をつくるのですが、最もふさわしい色を作るのには、乳棒へ伝わる粒子の感覚を頼りに繊細で熟練した技術と感覚が必要なのだそうです。

昨年の「バタフライ」で多用されていた、光を透過するステンドグラスのようなエナメル技法も見せていただきました。
これはアールヌーボーで流行したプリカジュールと呼ばれる高度な技法で、薄く敷いた金属の箔の上にクロワゾネ・エナメルのように色を焼成し、その後、化学処理によって下地の箔だけを取り除きます。。
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さて、いよいよ、「ミッドナイト・プラネタリュウム(=Midnight Planetarium )」の実機操作のお時間です!!

恒星である太陽はピンクゴールド、太陽系惑星はそれぞれ貴石でつくられています。
一説によりますと(笑)、水星はブルーアゲート、金星はクロロメラナイト、地球はターコイズ、火星はレッドジャスパー、木星はサーベインタイン、土星はスギライトだそう。
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この立体感!! 操作も実に簡単で、二つのプッシュボタン、上が「(天空の状態を)一日進める」、下が「(同じく)一日戻す」という機能のみ。
いささか拍子抜けしましたが、それが裏側の「年表示」と「月日表示」に反映されます。
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年に一日だけ選べる「ラッキーデイ」はベゼルの回転だけでOK、リューズは約15分刻みの流れ星による時間表示を変えるだけ。

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実にシンプルです!
ひとつだけ、「年表示もありますから、あなたが生まれた日の星空を再現することも可能です」と言われた時に、
「何年から何年までが表示可能ですか?」と尋ねたのですが、「調べます」と言って、その答えを聞き忘れました。
たぶんその場合、年だけを進める機構がどこかに秘められているはずです。だって、私の生まれた日まで、プッシャーを一日ずつ押してさかのぼるには、
「・・・・何万回、押したらええねん!!」てなことになってしまうからです(笑)。
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ドーム風防の感じが暖かく、径の厚みを目立たせないので、手に載せた際にも、創造していたほどそんなに馬鹿デカくなかったです。

そして、次いでもう一つの注目機、「ピエール・アーペル/ユール・ディシ・エ・ユ―ル・ダイヨール(Heure d'ici et Heure d'ailleurs)」も拝見してきました。
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旅行がお好きだった同メゾンの2代目ピエール・アーペルさんに捧げるというコンセプトで、氏の名作デザイン時計をベースにしたもの。
長いネーミングの意味は「ここの時間と、他のところの時間」というドンズバな(笑)、とっても洒落っ気のあるネーミングです。
分表示のレトログラードと、ふたつのタイムゾーンのダブル・ジャンピングアワーの時表示が、60分なるとすべて瞬転!
ありそうでなかった世界初の機構です。

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これはまだ試作機ということですが、レトログラードの魔術師、ジャン・マルク・ヴィダレッシュ師(広田教授いわく、ジャムおじさんw)渾身の機械が綺麗に詰まっています。さらにここに、ハイジュエラーならではの鬼仕上げが加えられるそうです。
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「これはなぜエナメル文字盤にしなかったのですか?」と尋ねますと。
「この時計は旅行での使いやすいよう、薄さを意識したためです。エナメルにすると、10分の5ミリほど余計な厚みが必要になってしますのです」とのお答えでした。


なかなか心魅かれる今年のヴァンクリさんでした!!

ここで耳より情報です!!


「ミッドナイトプラネタリウム」を含む新作時計が
3月12日までVan Cleef & Arpels銀座本店にて展示中とのことです!!!



ご興味お持ちの方、ぜひ、お出かけになって実機をご覧ください!!!!


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by a-ls | 2014-03-08 14:45 | VAN CLEEF & ARPELS | Trackback | Comments(2)

文字盤の天空~Midnight Planetarium from Van Cleef & Arpels

「Midnight Planetarium」という時計のみならず、 そのトータルテーマにおいても、今年のSIHH中で最も印象的だったVan Cleef & Arpelsですが、その全新作が早くも日本で展示されました。 光栄にも、代官山で開かれたそのプレゼンテーションにお招きいただきました。
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SIHHでも好評だった、トータライズされた世界観を再現した展示ブースが素敵です。
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「エクストラ オーディナリー ダイヤル コレクション」。
宇宙をシンボルとするそれぞれの文字盤が、様々な装飾的技巧を組み合わせた複雑精緻かつダイナミックなデザインで表現されています。
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12星座時計も、その全種類を拝見することができました!
テーマカラーはその星座の属性である、「水」、「火」、「土」、「風」を表現しています。
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各22本限定。
この22という数字は、ヴァン クリーフ&アーペルが1906年にパリのヴァンドーム広場「22番地」に誕生したことに由来します。


斬新でストーリーと夢の溢れる時計の先駆けとなった「ミッドナイト・イン・パリ」も来日! 何気にカフスとのセット(笑)。
この星空は、お好きな地域やお住まいの地域で”特注”することもできるのです!!
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南半球と北半球の夜空の星座シンボルをグリザイユ・エナメルで描き上げた作品。
それぞれ単体での販売ですが、この2本を御買い上げの上、文字盤以上に装飾技巧を凝らした「2本差しの専用箱」も別売で揃えることもできるのです!!

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そしていよいよ、SIHH以来の再会。「Midnight Planetarium」!!!
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この後ケースから出していただき、いろいろ”いぢ繰りまくり”のうえ、操作法をおしえていただきました。



その模様は次のブログで!
会場にはエナメルの実演展示も行なわれていて、わたしもグリザイユを体験させていただきました。
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アート&テクノロジーの極限といいますか、ハイジュエラーであり、かつ機械式時計のハイエンドでもあるという、近年ますますユニークな存在感を放つブランドらしい非常に洗練されたプレゼンテーションで、1時間に2組程度の招待制なのか、装飾技巧と時計機械ではそれぞれ別のスペシャリストについていただけて、時間もゆっくりと実に丁寧な説明(もちろん質疑応答も)をしていただきました。


会場でいただいたお菓子やフィンガーフードも、こんなにお洒落に”トータライズ”されているのです!!
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個々の時計の機能&技巧的な詳細については、また別ブログにまとめます。



















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by a-ls | 2014-03-06 13:33 | VAN CLEEF & ARPELS | Trackback | Comments(0)

Van Cleef & Arpels SIHH2014 ~「The Poetry of Time」

2014年SIHHの最高傑作のひとつ「The Midnight Planétarium Poetic Complication」を紹介した際に、今年のVan Cleefの素晴らしさの最大の要因は『ブランド全体が完璧にトータライズされたテーマ性を基調としている』点であると書きましたが、本日はそのことに触れておきたいと思います。


昨年のヴァンクリも、バレリーナのチュチュがダブルレトグラードで動作する美しい複雑時計と、それに見立てた”蝶”のモチーフというトータル・テーマを採用していましたが、”なぜに蝶?”という唐突感もあってか、個人的にはさほど印象的ではありませんでした。

しかし今年のヴァンクリはひと味もふた味も違います。まずはこの動画をご覧ください。



すべては天空のお話――「ミッドナイト・プラネタリウム」という複雑な太陽系時計を中核に据えたブランドのまなざしは、「エクストラ オーディナリー ダイヤル コレクション」と名付けられた文字盤という宇宙を通して、太陽系を包む壮大な銀河の星座へとさらに進んでいきます。
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天空に描かれる星座のシンボルをモチーフとしたダイヤル。そしてそれらを美しい装飾時計に仕上げたうえで、さらにそのそれぞれにマッチするアクセサリーを揃えるなど、ブランドの作品のすべてをトータライズした天空世界、まさに一大”ポエティック・アストロノミー”を創造したのです。
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コンセプトに続いて、次は個々のタイムピース・シリーズと、その技法に触れた動画です。

   

それでは「エクストラ オーディナリー ダイヤル コレクション」の、それぞれのシリーズを画像で確認していきましょう。
まずはほとんどペア・ウォッチと呼んでもいいくらいのシリーズ、北半球の天空にある星座をシンボルライズした時計「Midnight Nuit Borealis」(画像下・左)と、同じく南半球の星座の象徴を描いた「Midnight Nuit Austrade」(画像下・右)の2本です。それぞれ限定数は22個。
しかもそのダイヤルのドローイングはなんと、奇しくも、昨日ヴァシュロン・コンスタンタンで紹介したグリザイユ・エナメル技法で描かれているのです!! (※画像をクリックすると超拡大されますので、ヴァシュロンのドガとの完成度を比べてみてください。)

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「Lady Arpels Zodiac timepieces」シリーズ。簡単に言えば星座シンボルのシリーズ。下の画像は左から、かに座、ふたご座、うお座。もちろん、12星座が揃っています。
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そして、それぞれのモチーフを活かしたアクセサリーも豊富で、SIHHの展示ブースには時計とトータル・コーディネイトできる豊かなラインナップが揃えられていました。
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これが12星座の全貌。
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彫金されたゴールドのオブジェを活かした作品には「Midnight Constellations timepieces」というシリーズ名が付けられています。
星座の持つ象徴的な力と、天空の深身を表現するために、様々な伝統的装飾技法を組み合わせ、それらの効果を最大に引き出した作品となっています。
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エメラルド・カラー・」ベースの「Lady Arpels Zodiac timepieces」
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そんな中、ポエティック・アストロノミーのコンセプトとは唯一例外として、異彩を放っていた新作が、この「Pierre Arpels ‘Heure d’ici & Heure d’ailleurs(=time here & time elsewhereという意味)でした。 2つのタイムゾーンがひとつのレトログラードと2つのジャンピングアワーで表示されるジャン・マルク・ヴィダレッシュ氏(=”レトログラードの魔術師”として、当ブログでもお馴染みですね!)の意欲作です。
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VC&Aとしては珍しい裏スケです。裏からどのような機械の動きが覗けるのか、たいへんに興味があります。
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書いても書いてもキリがないような気もするので、本日はこの辺で。
ともかく言えるのは、ブランドの新作全体が同じ世界観でコーティングされているという点が、単体でも素敵なVC&A作品の印象をさらに素晴らしいものとしていたことは間違いありません、ということです。






ほかに何か思い出したり、気づいたことがあったら、こっそり加筆しておきますので(笑)。










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by a-ls | 2014-02-16 02:20 | VAN CLEEF & ARPELS | Trackback | Comments(0)

Midnight Planétarium Poetic Complication ~ うちゅうのとけい

時計の魅力を喩えるときによく、『この小さな機械の中に小宇宙があるから…』などと言い、”ああ、この言葉ってなんてロマンチックな表現なんだろう”と思っていた貴方…。しかし今年のVan Cleef & Arpelsはとうとう、その表現を何ともリアルなものにしてしまわれました(笑)。

アストロノミー・ウォッチ――天文時計というテーマでは、わが陣営の”テラ・ルーナ”も素晴らしい機構を発表してくれましたが、この「ミッドナイト・プラネタリウム・ポエティック・コンプリケーション」は、着想はもとより、そこに込められたロマンや表現の美しさにおいて、2014年のSIHHでも抜きん出た存在といえるのではないでしょうか。

SIHH会場で見た瞬間に、感覚的にこの文字盤の意味するところがわかりましたし、その瞬間から、2014年の”最も気になる時計”のひとつとなりました。

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このMidnight Planetarium Poetic Complicationは6枚の回転ディスクを備え、そしてその各々が夜空に見える6つの惑星のうちのひとつを表す小さい球体の貴石を動かしています。太陽になぞらえられたローズゴールドの球をその中心位置として、ディスクはそれぞれ異なる速度で回転します。
つまり太陽から順に、 水星、金星、地球、火星、木星、土星を表す宝石が実際の公転周期に忠実に、すなわち木星はほぼ12年、火星687日、地球365日、金星224日、水星は88日、土星に至っては29年以上かかって、ダイヤル上を360度回転(一周)するのです。

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時間は、ダイヤルの円周を周回する流れ星状のシンボル(PG製)が指し示します。
ただ、目盛りは1時間を4分割したものですので、精確な時間はザックリとしかわかりませんが、太陽系全体から見たらそれは些細なことなのでしょう(笑)。
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この画像で言うと、現在時刻は22時と21時45分の間のやや45分寄りなので”たぶん…21時47分くらい?”ってな感じです。

さらにこの時計にはプライベートな特徴があります。
円周の一番外につけられた赤いポインターは、回転ベゼルによって時計オーナーの特別な一日を設定することができるのです。
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それを個人的な記念日に設定すれば、その日が来たときにターコイズで表現された地球のシンボルは、上の画像のようにサファイアクリスタルに彫られた星(☆)型の中にピッタリと入るのです。


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ジュエラーとしてのVan Cleef & Arpelsが得意とする宝石の専門知識によって、それぞれの惑星はそれをシンボライズするような貴石で美しくセットされています。
当方はあまり貴石に通じていないので、興味をお持ちの方は、上の画像に書かれた英単語を訳して、各自でそれを確認してくだされませ。

以下、データです。
●惑星モジュールの設計は、クリスチャン・ファン・デル・クラウーの手によるもの。
【註※Christiaan van der Klaauw =天文腕時計の製作を得意とするオランダの独立時計師。ソロトゥーン時計学校卒。ルノー・エ・パピに入社後独立。1992年のバーゼルにおいてプラハの天文時計を腕化したような『アストロラビウム』を出品し注目を集める。1989年より独立時計師アカデミー(AHCI)に所属。作品の多くが天文時計であることで有名】
●ベースムーブメントにはロジェ・デュブイの自動巻きムーブRD821 を採用。
●部品数は396パーツ。
●ケース径44mmでローズゴールドのみ。
●ダイヤルはアベンチュリンガラス(鉱物を包含した水晶結晶板)に、惑星を表した貴石の配列から成る。
●日、月と年は、2つの押しボタンを用いてセットすることができ、裏のダイヤルの上にある2つの開口(拡大レンズ付)を通して表示。

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特筆点としては、ま、この時計ったら特筆点だらけなんですけど(笑)、機械自体にも物凄く美しい仕上げをしているのに、ダイヤルの美しさに注目して欲しいからというブランド・サイドの強い願望から、ほとんどメタルケースバックで封印されてきたヴァンクリの時計裏が、今回はデイト表示のために裏スケで表現され、その仕上げの美しさの一端を目にすることができます。

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太陽系の惑星直列による地球滅亡説などが声高に騒がれたのは一昔前のことでしたが、6つの惑星の織りなす太陽系ジオラマを三次元で写し取ったこの時計さえあれば、次の直列が起こった時、それは腕の上で可視化されちゃうのです(笑)。
価格はおよそ245,000ドル。ダイヤモンドをセットしたバージョンもあって、およそ330,000ドルとのです。
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一瞬本気で欲しいと思っちゃったりもしましたけれども、
よくよく考えると、”ん、これだったらウォールクロックでイイんじゃね”・・・と思い直しもした(笑)。

でもでも、ほんとうに計り知れないくらいロマンチックな作品であるということは間違いないでしょう!!!!!!!!






2つのプッシャーの精確な役割や操作方法など、この時計のさらなる詳細は個人的にはまだよく解明できておりませんが、とりあえず上の動画で大まかな動作を確認してみて下さい。



また、今年のVan Cleefの素晴らしさの最大の要因である、『完璧にトータライズされた2014年の新作品テーマ』についても、
再度別のブログで詳しく触れられたらと考えております。















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by a-ls | 2014-02-09 12:31 | VAN CLEEF & ARPELS | Trackback | Comments(6)

ドミニク・バロン女史を悼んで

ヴァン・クリ―フ&アーペルのポエティック・コンプリケーション・シリーズや最近ではローラン・フェリエとのガレ・シークレットなど、時計のダイヤルをカンヴァスとして、エナメル技法と表現における新たな可能性を描いてきたエナメル・アーティスト、ドミニク・バロンさんが昨年急逝されました。まだ45歳という若さでした。
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女史訃報と経歴です。

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発表と同時に世界中から絶賛を浴びた代表作、「ポン デ ザムルー」は今なお世界各国のヴァンクリのブティックで代表的アイコンとして使われております。
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※上の写真はつい先週のシンガポールプティックでのもの

2年前に来日されまして、その際にエナメル技法などについて、いろいろとお話しを伺いましたことは今も心に鮮明に残っております。その中でも印象的だった言葉を幾つか残しておきます。

(ホットエナメルとコールドエナメルの違い関する質疑中の言葉)「今の時計ブランドがホット・エナメル・ダイヤルと呼んでいるものにも、いろいろな差があって、実のところ、本当に昔ながらのホット・エナメルの技術と呼べるものは、現在はヨーロッパの2~3社でしか再現できない」

(ご自身のエナメル技術の将来的な展望についての言葉)「所属のStern Creationsはリシュモン・グループ傘下にありますので、今後はランゲを含むグループ内ブランド、カルティエ、ロジェ・デュブイなどとのコラボレーションがどんどん世に出ていくでしょう」
「今はそのStern Creationsの中の“L'Atelier”というセクションでやっていますが、近いうちにそれを会社組織に改組して、自分が学びそして発明してきた技術を、若い人たちにどんどん開放・継承できる場にしたい」


※Stern Creatiions内の“L'Atelier“での作業風景 (VC&Aのオフィシャル動画より)

2012年の「ポエティック・ウィッシュ」も、ストーリーを象徴する抒情あふれる文字盤に、リピーターの音が別の彩りを添えた名作でした。
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彼女との対話で出てきたランゲに関する部分も、今となっては明らかにしてもよいでしょうか・・・

ランゲとのコラボレーションについて、
『ランゲ1のアウトサイズデイトのような四角い窓はエナメル文字盤では再現不可能だとランゲの技術者から言われたが、それは事実ですか』など、立て続けに2~3の質問をしたのですが、それらに対し彼女は微笑みながら、

「今あなたがなさった質問のすべては、わたしたちとランゲがここ2年の間に解決しなければならない課題となっています」という語ってくださいましたが、それらの成果を見ることは、もう叶わないのでしょうか・・・。

ランゲとのコラボに限らず、彼女のアート自体が腕時計の未来を変えるほどの可能性を持っていると感じていた私にとって、この訃報は本当に本当に残念でなりません。


※VC&Aのダイヤルを構成するクラフトマンシップの画像、中間のエナメル細密画がバロン女史のパートです。 (VC&Aのオフィシャル動画より)

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ドミニク・バロンさんのご冥福を心よりお祈りいたします。
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・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。














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by a-ls | 2013-02-15 15:50 | VAN CLEEF & ARPELS | Trackback | Comments(0)

ヴァンクリのSIHH

毎年の新作が楽しみなブランド、Van Cleef & Appelsの今年のテーマは、“蝶”のようです。
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毎年話題となる美しいレトログラード機構、今年はひるがえるバレエのチュチュに。
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8時下のボタンを押すとチュチュがひらいて時分を指します。
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そのチュチュのひらく形が、まさに蝶の“羽”のようということで、これもテーマにかなっているわけです。
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素敵です。。。。





[ランゲ総括・後半】は
ちょっと待ってくださいね。

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by a-ls | 2013-01-30 02:33 | VAN CLEEF & ARPELS | Trackback | Comments(0)

美しい時計

本命の我がランゲ陣営は、想いのほか無難なラインナップでしたが、他ブランドの新作をざっと見た感じでは、リシャール・ミルの大爆発(笑)、IWCとパネライは当たり年、カルティエ、ジャガーの充実・・・といった印象でしょうか。

そんな中、ハッと息をのむほど美しい時計が…
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毎年毎年素晴らしい新作を世に送り出してくれる“Poetry of Time"シリーズですが、決してマンネリ化することなく常に新鮮な感動を与えてくれるのは、時計を愛する子供のような純粋な視点&発想の柔軟さがあるからでしょう。
まったくブレのないコンセプチュアルな美学は今年も健在どころか、ますますその芸術性を高めているように感じます。

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その他新作はぜひコチラをご覧ください。














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by a-ls | 2012-01-17 05:13 | VAN CLEEF & ARPELS | Trackback | Comments(0)