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アーカイヴ~ランゲ マリンクロノメーター Cal.48

昨日の続きです。

これは2010年05月21日に
「ランゲ マリンクロノメーター cal.48」という表題でクロノスSNSに投稿したものです。

 【ご注意】 2年前の投稿であることをご理解の上お読みください 






昨日紹介したマリンクロノメーターと、
表情は同じ感じなのですが・・・・
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ガラスをはずし、ムーブメントを取り出しますと・・・なにかが違う。
「チェーンフュージー」型に比べると、厚みがいやに薄いではありませんか!
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裏を返して、その正体をみると・・・・
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なんと! 「キャリバー48=cal.48」と呼ばれる、ランゲが開発した懐中時計のムーブメントがはめこまれているのです。下の写真と同じ懐中のムーブメントで、ちなみにこの時計は皆さんご存知、1815 UP&DOWN のデザインの原型ともなっています。
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第二次大戦中のナチスドイツは、高度な時計製造技術を誇ったランゲ&ゾーネ社を一級クロノメーター製造企業に認定し、ランゲが開発したこの傑作キャリバー、cal.48を陸海軍の正規時計に採用します。
そしてこの設計図をランゲ以外のメーカーにもオープンにすることで、ラコやIWCなどのメーカーにも、このキャリバーを使用した軍用時計の生産を命じました。

このムーブメントを内蔵した懐中時計は、いわゆる観測時計(B-Uhr=beobachtungsuhr)としても知られ、ドイツ軍将校や空軍時計として配布されただけではなく、デッキウォッチとして木枠に装着され、マリンクロノメーターの補助(参照・標準)時計として、戦艦やUボートなどの潜水艦でも活躍しました。
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おそらくですが、第二次大戦中には、あまりにも多くの船舶が造船されたため、鎖引きのマリンクロノメーターでは、その生産が追いつかず、より簡易かつ精度も高いcal.48をはめ込んだ、この“なんちゃってマリンクロノメーター”が採用されたのではないでしょうか。
48mmのムーヴ(だからcal.48と呼ばれました)が、約3倍の径を持つマリンクロノの針を動かす輪列です。
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戦時でなければ発想しなかった工夫ではないでしょうか。



オマケ画像。



オリジナルデザインのUP&DOWNであるCal.48銀懐中と1815U&Dとのツーショットです。



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by A-LS | 2012-03-26 13:39 | ビンテージ | Trackback | Comments(0)