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ランゲ懐中物語

歴史時計趣味を始めた頃に、右も左も解らないままランゲの懐中に手を出して以来、その数は増える一方で、これまで一個たりも手放したことはなかったのですが・・・、昨年、「ランゲに魅了され腕時計は購入されたのですが、ぜひ懐中も」とおっしゃる方と出逢う機会をいただきまして、そこまでご熱心ならば一個おわけしましょうということになったのです。

事前にお伺いしていたお話では、「オープンフェイス、ゴールドケース、ルイ針、エナメル・ダイヤル」がご希望とのことでしたので、こちら懐中をお見立て致しました。
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かなり手の込んだルイ針。エナメル2層の文字盤ではありますが完品無傷、“B/DRESDEN”銘が入っておりますので初期ランゲであり、しかも分表示が青色文字で焼かれているのは大変に珍しく(我が家でも唯一の文字盤)、動作・精度とも非常にグレードの高い金時計でした。

とあるパーティの席上でお渡しすることとなり、その際に、ランゲ懐中の簡単な歴史を説明するため10個程度のコレクションを同伴させたのですが、お話しているうち、そのうちの一個を「是非にも!!」と、大変に気に入られてしまわれ・・・

それがこちらの個体でした。
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無垢のエナメル3層ダイヤル、針先まで丹精込められたルイ14世針・・・
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18Kハンターケ-ス、表面にもイニシャルなどの彫の無い無垢・・・
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ルビー留のシャトン、青焼きビスの3点留め・・・
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つまり完璧な1Aクオリティー。

複雑機構時計を除けば、我が家でも5本の指に入るピースでしたが・・・
強烈なご熱意に負け、急きょこちらを手放すことになり、その夜のうちに遠く旅立っていきました。

すると、そのパーティに同席されていらした別の方が、
「では、こちらはいただけるのですか?」と、青文字ダイヤルのものを引き取られ、
その後もいろいろあり、結局、一夜のうちに計3個のルイ針懐中を手放すこととなりました。。。。。。

この話には後日談がありまして、
このハンターをお譲りした方は、懐中時計、特にその音を殊のほかお気に入りになり、夜も昼もその音を聴いていたいと、この懐中の普段使いを望まれました。
製作後100年以上を経過しておりますが、精度も充分で状態も最高ですが、なにぶんにも対振動と防水に関しては無防備に等しいうえ、100年以上にわたって無垢の状態であったダイヤルやケースに(ミュージアムピースでもこの状態は珍しいですから…)、普段使いして傷がつくリスクを敢えて負わせるのは如何かとアドバイスしました結果、普段使い用の懐中として銀900ケースのALS懐中をさらにお世話することになりました。
それがこちら・・・、金と銀のツーショットです。
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そのためドイツの友人から取りよせた銀懐中なのですが、
これがなかなかのお転婆さんでして、150歳に近いのにあまりにも元気で振り角に320度以上も出して、“振りあたり”を起こして停止するくらい精度的には物凄いのですが、その反面“あがき”に癖があり、(これがホントの“悪足掻き”笑??)、その調整のため、これまでに数度ウォッチメイカーの手を煩わしております。
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まぁ、これが懐中時計の醍醐味でもあったりしますので、ご所有者さまにおかれましては
いましばらくお付き合いいただきたく、お願い申しあげるしだいでございます。。。。。


















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ランゲ腕時計の日本代理店は19店舗ほどあるそうですが、懐中時計は入手方法自体が不明というハードルの高さがあります。真贋からはじまりまして、状態、適正相場、輸入、メンテナンスや修理などなど、所有以上に不安な点が先に立つのが実情でしょう。
でも今回の経験から、ランゲ・ファンの方々の中に、懐中時計をこれほど喜んで愛蔵していただける方が多いことを知りましたので、少しでもそんな方々のお役に立てたらと、以前よりも積極的に懐中入手のご相談に乗るようになりました。


まずはご希望を伺い、それに近い実物(自分の手持ちにない場合は写真)をご覧いただき、それがイメージ通りであれば、あとは同型の時計が市場に出てくるまで待つ(笑)…、さらには海外のお友達に声をかけ探してもらう…。すぐ出るか、半年かかるか、一年以上かかるか…
そんな気の長いお話ではありますが、もともとが100年以上前の作品ですから、
出逢いを待つこと、それもまた時計趣味の醍醐味でもあります。

というわけで、今、
キャリバー31もしくはキャリバー28の、婦人用ランゲ懐中(できましたらハンターケース)をお探しの方がいっらしゃいます。
もしお心当たりの方がおられましたら、どうかご連絡ください!!
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Commented by かのじ at 2012-02-22 15:50 x
私のランゲ懐中は機械をいつも見たいからケースなし1Aを買ってシースルーバック純銀ケースにいれました。A.LANGE DRESDEN刻印の4桁シリアルです。
Commented at 2012-02-22 21:56 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by A-LS at 2012-02-23 02:49
かのじさん
A.LANGE DRESDEN銘の懐中はわたしも大好物です(笑)。
シースルーバックのA.LANGE、いつか拝見したいです!
Commented by A-LS at 2012-02-23 02:50
2012-02-22 21:56 付非公開コメントさま
懐中のコレクションはまさに出逢い次第ですから、ゆっくりと気長にいきましょう
Commented by 中山 at 2012-07-10 22:28 x
父がお世話になりました。
Commented by a-ls at 2012-07-11 00:03
秋のパーティ以来ですね。
お父上様には、こちらこそ本当にお世話になりました!
皆さまも、そして時計も、変わりなくお元気でしょうか?
今度ぜひ御一緒して時計のお話などしましょう!!!
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by A-LS | 2012-02-21 16:49 | ビンテージ | Trackback | Comments(6)